最新記事

UFO

トランプからの贈り物、「説明困難なUFO情報」を米政府が近く公開

More 'Difficult to Explain' UFO Sightings to Be Declassified: Ratcliffe

2021年3月22日(月)15時55分
ジェームズ・クラウリー
ネバダ州の秘密軍事施設「エリア51」のゲート前

米政府が宇宙人を隠していると言われるネバダ州の機密軍事施設「エリア51」そばのイベント参加者とそれを見守る警備員たち(2019年) Jim Urquhart-REUTERS

<トランプ政権の国家情報長官が、説明のつかない航空現象の存在と、情報開示の予定を明かした>

トランプ政権下で情報機関を統括する国家情報長官を務めていたジョン・ラトクリフは、これから発表される政府の報告書に、多数の「説明が難しい」正体不明の飛行物体(UFO)の目撃情報が盛り込まれることを明かし、自分の在任中に調査結果を公開したかった、と付け加えた。

3月19日に放映されたFOXニュースのインタビューで、ラトクリフはアメリカ国民に向けてUFOに関する情報を公表したいと語った。2020年12月、当時のドナルド・トランプ大統領は、UFOに関する報告書を180日以内に発表することを連邦政府機関に求める法案に署名した。

ラトクリフは、今年1月にトランプと共にホワイトハウスを去る前にUFO関係情報の機密解除をしたいと考えていが、「期限までに十分な議論を尽くすことができず、非機密扱いの形式にすることができなかった」と語った。

「実際の目撃情報は、公開されたものよりはるかに多い。その一部は機密扱いを解除されている。目撃情報というのは、海軍や空軍のパイロットが目視した物体や、衛星によって姿が捉えられた説明が難しい動きをする物体のことだ」

ラトクリフがここで公開情報として挙げたのは、2020年4月に米国防総省が開示したUFO映像3本のことと思われる。

地球人にはできない飛び方

ラトクリフはまた、飛行物体がUFOと認定される基準について、「再現が難しい動き」や「ソニックブーム(超音速飛行により発生する衝撃波が生む、轟くような大音響)なしで音の障壁を超える速度で移動する」物体だと説明した。

さらに、当局はUFO現象を説明する妥当な理由を探しており、気象の特殊な状況の誤認であるとか、人類に敵対する存在の「地球人の想像を超える進んだ技術」によるものといった説を検討していると語った。

「これまで目撃したもののなかには、納得のいく説明がつかないケースがある」と、彼は言う。

UFO現象が報告された場所については、「世界中」で目撃されている、とラトクリフは答え、パイロットや衛星による単独の情報ではなく、「複数の検出装置」が原因不明の現象を報告していると述べた。

ラトクリフが言及した報告書は、2021年の情報権限法に基づいて、国防総省および国防長官、国家情報長官の名前で発表される。インタビューの中で、FOXの司会者マリア・バルティロモは、この報告書が6月1日までに発表される予定であることを述べた。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

再送-AIが投資家の反応加速、政策伝達への影響不明

ビジネス

米2月総合PMI、1年5カ月ぶり低水準 トランプ政

ワールド

ロシア、ウクライナ復興に凍結資産活用で合意も 和平

ワールド

不法移民3.8万人強制送還、トランプ氏就任から1カ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 3
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 4
    1888年の未解決事件、ついに終焉か? 「切り裂きジャ…
  • 5
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 6
    ソ連時代の「勝利の旗」掲げるロシア軍車両を次々爆…
  • 7
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 8
    私に「家」をくれたのは、この茶トラ猫でした
  • 9
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 10
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ...犠牲者急増で、増援部隊が到着予定と発言
  • 4
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 5
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 6
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 7
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 8
    墜落して爆発、巨大な炎と黒煙が立ち上る衝撃シーン.…
  • 9
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 10
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VA…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 8
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 9
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 10
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中