ビットコイン、大手企業の買いで反発。インフレヘッジ資産の地位確立か
Bitcoin Bounces Back as Investors Seek Hedge Against Inflation
「今回の追加購入は、ビットコインは信頼できる価値の保管場所になり得るという我々の考えを改めて示すものだ」とセイラーは述べ、さらにこう続けた。「我々は今後も、余剰資金でビットコインを取得する戦略を追求していくつもりだ。市場の状況次第では、ビットコインを買い足す資金を確保するために、債券や持ち分証券を発行することもあり得る」
ツイッターのジャック・ドーシーCEOが運営するフィンテック企業のスクエアは、23日の決算発表の中で、2020年第4四半期に1BTCあたり平均5万1235ドルで、3318BTCを購入したことを明らかにした。
同社は10月にも4709BTCを購入したことを明らかにしており、2020年末時点で、ビットコインは同社の流動資産の5%を占めている。スクエアが2020年にビットコインに投じた額は5000万ドル。ドーシーは21日、ビットコインはいずれインターネットの「単一通貨」になるだろうとメディアで発言した。
マスターカードとペイパルは、決済システムでビットコインの取り扱いを開始する計画を発表。先日、15億ドルを投じてビットコインを購入したことを発表したテスラは、テスラの電気自動車をビットコインで購入できるようにする考えも表明している。
インドの準備銀行は懸念を強める
多くの投資家が、ビットコインをインフレに対するヘッジ資産として見ている。
アメリカでは今後、経済活動の再開に伴う消費需要の拡大や、追加経済対策をはじめとする政府の支出増加に伴ってインフレが進むと予想されており、このところ長期債の利回りは上昇している。
30年債の利回りは、2020年1月以来の最高水準に近い2.243%に上昇した。国債の価格と利回りは逆の動きをする。
FRB(米連邦準備理事会)のジェローム・パウエル議長は、FRBが国債の買い入れの制限と、現在0%~0.25%に据え置いているフェデラルファンド金利の誘導目標の引き上げを検討する可能性があると述べた。
一方で、アジア3位の経済大国であるインドの準備銀行(中央銀行にあたる)は、仮想通貨がインド経済の安定性を脅かす可能性があると懸念を表明。ヒンドゥスタン・タイムズ紙は、この懸念がビットコインの規制強化につながる可能性があると報じた。インド準備銀行は2018年に、銀行が仮想通貨による取引を扱うことを禁止している。
インドの議会では現在、民間の仮想通貨を国内で禁止し、政府公認のデジタル通貨をつくる法案が審議されている。
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