弾劾裁判で無罪になってもトランプにのしかかる刑事訴追リスト
Impeachment Manager Lists All the Criminal Charges Trump Could Still Face
ウィリスは18日、地元テレビ局のWSBに対して、トランプに対する捜査には「先入観を持たずに」取り組んでいると説明。トランプが特定の法令に違反したことが事実によって裏付けられた場合には、訴追すると述べた。
「法律に違反した者は社会的地位や経済力、人種やジェンダーに関係なく、誰であれ訴追されることになる」とウィリスは述べ、「誰も特別扱いすることはない」とつけ加えた。
ニューヨーク州の司法当局は、約500の企業を擁するトランプ一族のグループ企業「トランプ・オーガニゼーション」について、税制上の優遇措置を受けるなどの目的で一部資産の価値を水増しした疑いで捜査を行っている。
1月にはニューヨーク州最高裁が、トランプ・オーガニゼーションを代表する法律事務所に対して、追加の資料を州司法長官事務所に提供するよう命じた。レティシャ・ジェームズ司法長官は1月、地元テレビ局のNY1に対して、「捜査は現在も続いている」と述べた。
脱税や詐欺行為の疑惑も
ロイター通信によれば、マンハッタン地区のサイラス・バンス検事長はトランプ・オーガニゼーションの脱税疑惑や保険関連の詐欺行為について捜査を進めている。バンスは2019年、トランプの会計事務所であるマザーズUSAに対して召喚状を出し、トランプの8年分の納税記録を提出するよう要求。トランプ側は納税記録の開示を回避すべく連邦最高裁に申し立てを行っており、2021年中に判断が下される見通しだ。
(歴代大統領と違ってトランプは、あれこれ口実をつけては納税記録の開示を拒み続け、とうとうそのまま退任してしまった)。
2019年には、トランプ・オーガニゼーションが外国政府との取引によって利益を得ることは、合衆国憲法の報酬条項違反にあたるとして、複数の民主党議員がトランプを訴えた。この訴えは2020年2月、コロンビア特別区巡回区控訴裁判所によって棄却されている。
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