ドイツ「布マスク禁止令」で感染拡大に歯止めはかかるか?
市場調査会社カンターが11月に行ったアンケートによると、回答者の90%が商店や公共交通機関でのマスク着用義務に賛成していた。だが、町の中心部やスーパーの駐車場などを除くと屋外でのマスク着用義務はない。このため、屋外でマスクを着けている人は10%に満たない。
また、なぜか店員は政令施行後も布マスクの着用を許されている。レジの前に透明なプラスチック板を取り付けている狭い店で、店員がマスクなしで接客するのも見た。プラスチック板では、飛沫は防げてもエアロゾルは防げない。
アパートを掃除する管理人、住宅の改装業者や小包の配達人が「息苦しいから」と、屋内でマスク着用を怠っているのをよく見掛ける。個人主義が強く、他人の目を気にしないドイツでは、そもそもマスク着用が日本ほど徹底していない。これでは、ウイルスの迅速な抑え込みは難しいかもしれない。
<本誌2021年2月9日号掲載>
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