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SNS中国で「Clubhouse」利用急増、ウイグルから台湾独立まで「ルーム」盛り上がる 現状は無検閲
中国本土で、米国発の音声会員制交流サイト(SNS)アプリ「クラブハウス」の新規ユーザーが続々と増えている。北京で2018年2月撮影(2021年 ロイター/Damir Sagolj)
中国本土で、米国発の音声会員制交流サイト(SNS)アプリ「クラブハウス」の新規ユーザーが続々と増えている。ユーザーは人権や国民意識やその他、機微に触れる問題を巡って会話に花を咲かせているが、今のところ中国当局は同アプリを検閲・削除していない。
ロイターは、クラブハウスで行われている中国語の会話をいくつか直接聞いてみた。話題は新疆ウイグル自治区の収容施設や台湾の独立、香港国家安全維持法など多岐にわたり、数千人のユーザーが会話に耳を傾ける。
例えば、香港の政治家、活動家、ジャーナリスト、芸術家などが集まる会話グループ「ルーム」では、トランプ前米大統領や、香港にある同氏の支持基盤について議論が行われていた。
また、6日時点では、人気の高い別の中国語ルームで、中国本土、台湾、香港の「ネット民」らが、同地域での政治的緊張の高まりについてオープンな会話を繰り広げるという珍しい展開となっていた。
会話の内容については同日、中国版ツイッター「微博(ウェイボ)」上で大きな話題を集めた。「この環境がいつまで続くか分からない。でもインターネット史に残るこの瞬間を決して忘れないだろう」という投稿には6万5000件を超える「いいね」が付いた。
クラブハウスは既存メンバーに招待されなければ利用できない制度。中国の複数の人気電子商取引サイトでは、7日時点で招待枠が50―400元(7.73―69.59ドル)で売買されていた。
クラブハウスは2020年初めに米国でスタート。米電気自動車(EV)メーカー、テスラのマスク最高経営責任者(CEO)と米新興ネット証券ロビンフッドのテネフCEOが今月、同プラットフォーム上でサプライズ対談したのもユーザーの一段の急増に火を付けた。
ただ、米アップルのモバイルオペレーティングシステムiOSを使った端末でしか利用できない上、中国国内ではアップルが展開するアプリ販売サイト「アップストア」で入手不可能。この2つが同国での幅広い普及には大きな壁だ。
ただ中国本土のユーザーは、自身が使うアップストアの位置を変更することで、クラブハウスのアプリにアクセスすることが可能だ。
中国ではツイッター、フェイスブック、ユーチューブなど西側のソーシャルメディア・アプリの多くが禁止され、国内のインターネットサービスは厳しく検閲されている。クラブハウスが現状で中国で禁じられていない理由は不明。
陰謀論を宣伝する集団「Qアノン」の拠点となっている「8kun」など、中国の利用者が少数の一部海外ソーシャルメディアは、検閲を受ける状態で稼働を続けている。
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