最新記事

感染第3波

東京都、9日の新型コロナ感染2268人 PCR検査陽性率14.9%に上昇

2021年1月9日(土)21時00分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

新型コロナウイルスの感染拡大が続く東京都では、PCR検査や抗体検査による陽性率が14.9%にまで上昇している。

東京都は9日、都内で新たに2,268人の新型コロナウイルス陽性者が確認されたと発表した。これで新規陽性者が2,000人を超えるのは3日連続となった。

この日確認された陽性者の内訳は、
10歳未満:56人(約2%)
10代:132人(約6%)
20代:654人(約29%)
30代:437人(約19%)
40代:337人(約15%)
50代:302人(約13%)
60代:151人(約7%)
70代:117人(約5%)
80代:64人(約3%)
90代:17人(約1%)
100歳以上1人(約0.04%)
となっている。また65歳以上の高齢者は266人となっており、全体の約12%を占めている。
一方、感染経路が不明な新規陽性者は1,452だという。

また、重症者は前日と同じ129人となっている。

これで1月に入って都内で確認された陽性者の合計は13,273人。また累計では73,450人となった。

医療体制がひっ迫、自宅療養者と入院・療養等調整中が急増

感染拡大は、PCR検査で陽性者が確認される陽性率にも表れている。7日間移動平均値による1月6日の陽性率は14.7%と、緊急事態宣言解除後としては最高になっている。また、医療提供体制のひっ迫を受けて自宅療養者と入院・療養等調整中が増加。合計11,595人と1万人を突破している。

これらの人びとの体調確認などに保健所が忙殺されることで、新規陽性者の感染経路を追い切れず、さらなる新規陽性者が増加するという悪循環が生じている。

newsweek_20210108_203610.png

自宅療養者と入院・療養等調整中が増加、8日の時点で合計10,078人となった。

小池知事「これまでと全く違う、異なるステージ」

こうした爆発的な感染拡大を受けて政府は、8日から東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県を対象に、緊急事態宣言を発出。対象地域の住民と事業者に対して、飲食店の営業時間短縮、テレワークによる出勤7割減、午後8時以降の外出自粛、イベントの人数制限などを要請している。

菅首相は8日夕方に行った記者会見で「何としても感染拡大を食い止め、減少傾向に転じさせる」と語った。

また、東京都の小池知事は9日の定例記者会見で、「感染状況はこれまでとは全く違う、異なるステージに入った。極めて深刻だ。そこでまず人の流れを止め、人と人との接触を抑えることこれが肝要だ。都民・事業者・行政一体となって人の流れを抑制することを徹底していきたい」と述べ、この日から始まった緊急事態宣言の1カ月間は外出を控え、特に夜8時以降の外出を止めるように呼びかけた。

そのうえで、「現在、都は緊急事態宣言下にある。そしてギリギリの状況にある。この難局を、乗り越えるためには都民の皆さんのさらなる協力が必要不可欠だ。昨日までとは違う局面に変わっている、そのことをどうか一人ひとりが強く認識をして、この危機感を共有してほしい」と呼びかけた。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

APEC、米関税の影響警告 今年の域内輸出「ほとん

ワールド

ブラジル、元建て国債発行を検討=関係筋

ビジネス

午前の日経平均は続落、400円超安 利益確定売りが

ワールド

南ア大統領が訪米へ、関係改善へ協議 トランプ氏と来
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:2029年 火星の旅
特集:2029年 火星の旅
2025年5月20日号(5/13発売)

トランプが「2029年の火星に到着」を宣言。アメリカが「赤い惑星」に自給自足型の都市を築く日

メールマガジンのご登録はこちらから。
メールアドレス

ご登録は会員規約に同意するものと見なします。

人気ランキング
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    加齢による「筋肉量の減少」をどう防ぐのか?...最新研究が示す運動との相乗効果
  • 3
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 4
    ゴルフ場の近隣住民に「パーキンソン病」多発...原因…
  • 5
    カヤック中の女性がワニに襲われ死亡...現場動画に映…
  • 6
    母「iPhone買ったの!」→娘が見た「違和感の正体」に…
  • 7
    シャーロット王女の「親指グッ」が話題に...弟ルイ王…
  • 8
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 9
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 10
    ロシア機「Su-30」が一瞬で塵に...海上ドローンで戦…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中