懲役20年の実刑確定、朴槿恵の恩赦は韓国の「国民統合」に資するのか?
2021年1月19日(火)18時30分
金大中は、自らも軍事政権時代に厳しい弾圧を受けた人物だ。全と盧の赦免という思い切った提案は、世論を統一し、分断を解消して国益のための政治を実現したいという意欲の表れだった。
ところが、赦免されて以降の全は、ほとんど反省の色が見られず、厳重に警備された豪邸で悠々自適の生活を続けている。全を赦免すべきでなかったという声は少なくない。
2018年以降は、国税当局が発表する高額滞納者名簿にも全の名前が毎年載り続けている。地方税の滞納額は9億7400万ウォン(約9200万円余り)に達している。
こうした過去の大統領の例もあって、有罪判決を受けた大統領経験者の赦免については、世論の反発が極めて強い。朴が早期に刑務所から出ることは、簡単ではなさそうだ。
<本誌2021年1月26日号掲載>
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