「中国は香港の一世代をまるごと抹殺することも厭わない」
“China Is Wiping Out a Whole Generation of Hong Kongers”
「(黄らに対する禁固刑は)異常に重い刑であり、司法の独立が脅かされた疑いがある」と、羅は語った。「裁判所はまたもや当局の好む弾圧のツールとなったようだ。当局は見せしめのために著名な活動家を収監するつもりだったのだろう」
周は外国の勢力と結託して国家の安全を脅かしたとして、国安法違反の罪にも問われている。つまり、終身刑になる可能性もある、ということだ。周は今年6月に本誌の取材に応じ、「これほど強力で絶大な権力を持つ体制と闘うのは決して容易ではないが、私は香港にとどまり、活動を続けたい」と話した。「これが私たちの最後の闘いになるかもしれない」
国安法の適用範囲は非常に広いため、周だけでなく、黄と林も今後ほかの罪で起訴される可能性がある。香港の裁判所は抗議デモ関連で今や処理しきれないほど多くの訴訟を抱えている。「判決が山積みになるだろう」と、羅は言う。「正直なところ3人がいつ出所できるか予想もつかない」
羅が願うのは、「国際社会が不公正な判決を批判する声を上げ、3人の即時釈放を求めること」だ。「量刑判決を受けた後、黄が(弁護士を通じて)宣言したように、これが闘いの終わりではない。それぞれの持ち場で、粘り強く抵抗することだ。(国際社会は)今こそ香港のために声を上げてほしい」
「次はお前の番だ」
人権団体も中国による香港の民主派弾圧を問題視している。アムネスティ・インターナショナルのアジア太平洋地域ディレクター、ヤミニ・ミシュラは声明を発表、「3 人はただ抗議の声を上げ、平和的なデモを行っただけなのに、当局はまたもや政治的な動機から(国安法を)利用し、彼らに『反政府的な運動に他者を扇動した』罪を着せた」と糾弾した。
「香港の抗議運動は総じて指導者のいない自発的な運動だが、当局はよく知られた活動家を標的にすることで、誰であれ公然と政府を批判する人に警告を発しようとしている。『次はお前の番だぞ』と」