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軍事トランプ、先週イラン核施設攻撃を検討 側近の説得で実行に至らず
トランプ米大統領が先週、イランの主要核施設を攻撃する選択肢を提示するよう側近に求めたが、最終的に実行に踏み切らない決定をしていたことが明らかになった。ホワイトハウスで10月23日撮影(2020年 ロイター/Carlos Barria)
トランプ米大統領が先週、イランの主要核施設を攻撃する選択肢を提示するよう側近に求めたが、最終的に実行に踏み切らない決定をしていたことが、米当局筋の話で16日明らかになった。
この当局筋によると、トランプ氏はペンス副大統領、ポンペオ国務長官、クリストファー・ミラー国防長官代行、米軍のミリー統合参謀本部議長らとの12日の会議で選択肢の提示を求めた。
本件については、衝突拡大リスクを踏まえて攻撃に踏み切らないよう側近がトランプ氏を説得したと米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)が報道。
当局筋もこの報道内容を確認し、「(トランプ氏は)選択肢を求めた。側近らはシナリオを提示し、トランプ氏は最終的に実行しない決定をした」と語った。
ホワイトハウスはコメントを控えた。
国際原子力機関(IAEA)は11日、イランが主要ウラン濃縮施設で一連の高性能遠心分離機を地上施設から地下施設に移動させたとする報告書を公表した。2015年のイラン核合意に違反する新たな動きとなる。
イラン国連代表部のミールユーセフィー報道官は、イランの核開発は平和目的と民生利用のためだけに行われており、トランプ氏の政策によってそれが変わったという事実はないと強調。「しかし、イランは侵略者によるいかなる悲しい冒険も阻止あるいは対応するために合法的な軍事力を行使する能力があることを証明してきた」と続けた。
イランの低濃縮ウラン貯蔵量は2.4トンと、核合意で定められている上限の202.8キログラムを大幅に上回っている。
今年1月には米軍の無人機攻撃でイラン革命防衛隊のソレイマニ司令官が殺害されたが、トランプ氏は広範囲に及ぶ軍事衝突には消極的な姿勢をとってきた。
イラン中部ナタンツにある主要核施設を攻撃すれば、周辺地域に衝突が広がる可能性があり、米大統領選で当選を確実にした民主党のバイデン前副大統領にとって外交上の深刻な課題となる。
バイデン氏の政権移行チームはコメントを控えた。トランプ氏が大統領選での敗北を認めていないため、政権移行チームは国家安全保障に関する情報へのアクセス権限を得ていない。バイデン氏の大統領就任式は来年1月20日に予定されている。
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