最新記事

感染第2波

欧州コロナ感染1500万人超に、フランス・ロシアが深刻な段階に

2020年11月21日(土)12時00分

ロイターの集計によると、欧州の新型コロナウイルス感染者数は20日、1500万人を超えた。写真はロンドンで19日撮影(2020年 ロイター絵/Simon Dawson)

ロイターの集計によると、欧州の新型コロナウイルス感染者数は20日、1500万人を超えた。冬の到来に伴い域内の感染者が急増しており、約4日ごとに100万人の新規感染が報告されている。

欧州ではこれまで、少なくとも感染者1504万6656人、死者34万4401人が報告されており、世界的に報告された感染者数と死者数の4分の1を占めている。

ロイターの調べによると、欧州では初めの500万人の感染が記録されるまでに9カ月近くかかったが、その後2カ月足らずで1500万人に拡大した。

欧州の人口は世界の10分の1にすぎないが、世界全体の感染者5690万人のうち26%を占め、死者130万人のうち25%を占める。最新の報告では、世界の新規感染者100人のうち39人が欧州だった。

フランスはロシアを抜いて、米国、インド、ブラジルに次ぐ感染者数となった。ロイターの調べでは、フランスとロシアは現在、欧州の感染者数の約27%を占めている。

域内では、東欧が欧州で報告された感染者数の約3分の1、死者の24%を占める。チェコとポーランド、ロシア、ウクライナが引き続き人口当たりの感染者数ベースで最も被害を受けている。

週間平均では、ロシアで毎日2万2434人以上の感染が報告されている。国内の一部の病院では、新型コロナ治療薬が大幅に不足しており、パニック買いや需要の高さなどで補充ができない状態だ。

英政府は、新規感染者数の伸びが落ち着いてきている兆しがあることから現在の厳しいロックダウン(都市封鎖)を緩和し、家族がクリスマスのために集まれるようにする可能性がある。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・コロナが改めて浮き彫りにした「毛皮工場」の存在
・巨大クルーズ船の密室で横行する性暴力



20240514issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2024年5月14日号(5月8日発売)は「岸田のホンネ」特集。金正恩会談、台湾有事、円安・インフレの出口……岸田文雄首相が本誌単独取材で語った「転換点の日本」

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米新規失業保険申請23.1万件、予想以上に増加 約

ワールド

イスラエル、戦争の目的達成に必要なことは何でも実施

ワールド

フーシ派指導者、イスラエル物資輸送に関わる全船舶を

ビジネス

グローバル化の減速、将来的にインフレを刺激=ECB
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:岸田のホンネ
特集:岸田のホンネ
2024年5月14日号(5/ 8発売)

金正恩会談、台湾有事、円安・インフレの出口......岸田首相がニューズウィーク単独取材で語った「次の日本」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「恋人に会いたい」歌姫テイラー・スウィフト...不必要な「プライベートジェット三昧」に非難の嵐

  • 2

    日本の10代は「スマホだけ」しか使いこなせない

  • 3

    休養学の医学博士が解説「お風呂・温泉の健康術」楽しく疲れをとる方法

  • 4

    ロシア軍兵舎の不条理大量殺人、士気低下の果ての狂気

  • 5

    上半身裸の女性バックダンサーと「がっつりキス」...…

  • 6

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 7

    テイラー・スウィフトの大胆「肌見せ」ドレス写真...…

  • 8

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 9

    「高齢者は粗食にしたほうがよい」は大間違い、肉を…

  • 10

    総選挙大勝、それでも韓国進歩派に走る深い断層線

  • 1

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地ジャンプスーツ」が話題に

  • 2

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受ける瞬間の映像...クラスター弾炸裂で「逃げ場なし」の恐怖

  • 3

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS攻撃「直撃の瞬間」映像をウクライナ側が公開

  • 4

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 5

    「恋人に会いたい」歌姫テイラー・スウィフト...不必…

  • 6

    外国人労働者がいないと経済が回らないのだが......…

  • 7

    テイラー・スウィフトの大胆「肌見せ」ドレス写真...…

  • 8

    「自然は残酷だ...」動物園でクマがカモの親子を捕食…

  • 9

    翼が生えた「天使」のような形に、トゲだらけの体表.…

  • 10

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 6

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 7

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 8

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

  • 9

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 10

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中