日韓のビジネス往来再開したが、関係改善や経済の活性化には繋がらない
日韓関係の改善につながると期待する声が上がったが......
日韓両政府がビジネス往来の再開で合意したことが報道されると、一部で1965年の日韓国交回復以後、最悪とも言われる日韓関係の改善につながると期待する声が上がったが、直後に打ち消され、改善には繋がらないという見方が広がった。
今年6月、康京和(カン・ギョンファ)韓国外交部長官は茂木敏充外相と行なった電話会談で、企業関係者の入国制限緩和を提案した際、茂木外相は時期尚早として拒絶した。その後、7月末から外交当局の担当者レベルでビジネス往来の再開に向けた協議がはじまったものの遅々として進まなかった。
また、文在寅大統領は8月15日の光復節の演説で日本に対話を求め、菅義偉首相の就任時にも対話を求める書簡を送ったが、日本政府が応じることはなかった。
20年9月10日、サムスン電子の李在鎔副会長が冨田浩司駐韓日本大使と会って、両国の経済や国際協力などについて意見を交わし、新規ビザの発給中断で企業人が抱えている困難などを説明した。
9月18日には韓国大手財閥GSグループの名誉会長で韓国全国経済人連合会の許昌秀(ホ・チャンス)会長が、菅義偉首相の就任を祝賀する書簡を送り、ビジネス目的の入国制限緩和を要請した。
日本政府は10月1日、台湾、香港、ベトナム、マレーシアなどからの入国制限を一部緩和した後、遅れて10月8日から韓国からの入国制限を緩和した。
菅義偉新政権が誕生したとき日韓関係の改善を期待する声が上がったが、朝鮮日報は9月18日、菅義偉新首相が就任後初の記者会見で韓国には言及せず、文在寅大統領が送った就任祝いの書簡にも菅政権は無反応だったと報じている。
韓国政府が慰安婦や旧半島出身労働者など歴史問題に固執して、関係修復の糸口が見えないなか、日本政府が韓国財界の要請に応じたと韓国メディアは評価している。