最新記事

アゼルバイジャン

アゼルバイジャンとアルメニア、軍事衝突の背景とは

2020年9月29日(火)12時25分

こうした状況がひいてはトルコやロシアなども紛争に引きずり込む恐れがあり、石油・天然ガスのパイプラインが通る重要地帯である南コーカサスが不安定化しかねない。

◎今回の戦闘を停止させるには

ロシアや中国などいくつかの国々が戦闘停止を呼び掛けたが、今のところ目立った効果はない。鍵を握るのはロシアかもしれない。

ロシアはアルメニアと相互防衛協定を結び、同国内に軍事基地を持つ一方で、アゼルバイジャンとも良好な関係にあり、紛争拡大は利益にならない。外交が成功すれば、ロシアは戦闘停止の功績で賞賛を浴びることができるかもしれない。

ロシアは折しも、不正選挙問題で揺れるベラルーシのルカシェンコ大統領支持や、ロシアの反体制派ナワリヌイ氏の毒殺未遂疑惑などで厳しい批判を浴びているところだ。ロシアのプーチン大統領は27日、アルメニアのパシニャン首相と電話で会談したが、アゼルバイジャンのアリエフ大統領との対話を試みたかどうかは今のところ不明。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・ロシア開発のコロナワクチン「スプートニクV」、ウイルスの有害な変異促す危険性
・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ
・パンデミック後には大規模な騒乱が起こる
・日本がついに動く実物大のガンダムを建造、ファンに動画が拡散


20241203issue_cover150.png
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2024年12月3日号(11月26日発売)は「老けない食べ方の科学」特集。脳と体の若さを保ち、健康寿命を延ばす最新の食事法。[PLUS]和田秀樹医師に聞く最強の食べ方

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ロシア、ウクライナ・ミコライウ州のエネインフラ攻撃

ワールド

リトアニアで貨物機墜落、搭乗員1人が死亡 空港付近

ワールド

韓国とマレーシア、重要鉱物と防衛で協力強化へ FT

ワールド

韓国サムスンのトップに禁固5年求刑、子会社合併巡る
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 2
    「ダイエット成功」3つの戦略...「食事内容」ではなく「タイミング」である可能性【最新研究】
  • 3
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたまま飛行機が離陸体勢に...窓から女性が撮影した映像にネット震撼
  • 4
    寿命が5年延びる「運動量」に研究者が言及...40歳か…
  • 5
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 6
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 7
    元幼稚園教諭の女性兵士がロシアの巡航ミサイル「Kh-…
  • 8
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 9
    クルスク州のロシア軍司令部をウクライナがミサイル…
  • 10
    「典型的なママ脳だね」 ズボンを穿き忘れたまま外出…
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 4
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 5
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 6
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 7
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 8
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱…
  • 9
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 10
    2人きりの部屋で「あそこに怖い男の子がいる」と訴え…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 5
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大き…
  • 6
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 7
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 8
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 9
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 10
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中