新型コロナで追い込まれるアメリカの若者、4人に1人が真剣に「自殺を考えた」
若者の自殺は、コロナ拡大前にすでに米国で大きな問題になっていた。CDCが9月11日に発表した、2000~2018年の米国における若者(10~24歳)の自殺率を調べた、先ほどとは別の調査によると、若者の自殺は2007年から2018年の約10年間で57.4%増加した。
とりわけ銃を使っての自殺はここ10年間で56%増加しており、これを10~14歳に限定すると213%の増加となる。2014~2018年では、年間3000人の若者(10~24歳)が、銃を使用して自殺したことになる。
しかしエブリィタウン・フォー・ガン・セイフティもCDCも、自殺率に関する数値は2018年までだ。6月に行われたCDCの調査から判断して、新型コロナウイルスの影響で自殺者が増えるのではないかと懸念されている。
コロナで銃売上増
新型コロナウイルス感染症の流行拡大を受けて、米国では銃を購入する人が増えている。米ニューヨーク・タイムズは4月、3月だけで200万丁が購入されたと報じていた。これまでの銃の販売最多記録は、サンディフック小学校銃乱射事件が起きた2012年12月の翌月に当たる2013年1月だったが、今年3月の記録はこれに次ぐ数字となった。エブリィタウン・フォー・ガン・セイフティによると、今年3~8月で購入された銃の数は1180万丁に達している。
こうした状況で、いかにして銃を保管するかが、子どもたちの自殺の防止にかかっている、とエブリィタウン・フォー・ガン・セイフティは訴えている。
カーソン・エベレットさん(17)はNPRに対し、自殺未遂をしようとしたときのことを打ち明けた。親が銃を鍵をかけて保管していたことで、実際に実行せずに済んだと思うと話す。前述のダモー博士は、十代の子どもは衝動的になりがちであるため、銃を自宅に保管しないか、鍵をかけておくことが大切だと話している。
同博士はまたNPRに対し、学校がバーチャルでしか授業を提供していない状態の場合、親は子どもがスポーツやアルバイト、ボランティア活動などに安全に参加出来る方法を考えて、人と交流できる機会を作るべきだと助言している。