最新記事

アメリカ政治

トランプ「グッドイヤーのタイヤを買うな」 自身のスローガン「MAGA」野球帽禁止報道に激怒

2020年8月20日(木)10時51分

トランプ米大統領は19日、米タイヤ大手グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバーをボイコットするよう呼び掛けた。大統領のスローガンがデザインされた野球帽など、政治色の強い服装を職場で禁じたという報道に反発した。ワシントンで昨年7月撮影(2020年 ロイター/ERIC THAYER)

トランプ米大統領は19日、米タイヤ大手グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバーの製品をボイコットするよう呼び掛けた。同社が「Make America Great Again(MAGA、アメリカを再び偉大に)」という大統領のスローガンがデザインされた野球帽など、政治色の強い服装を職場で禁じたという報道に反発した。

トランプ大統領はツイッターへの投稿で「グッドイヤーのタイヤを買うな。グッドイヤーはMAGA野球帽の禁止を発表した」と述べた。

ホワイトハウスのマクナニー報道官は記者会見で、「グッドイヤーは自社の方針を明確にする必要がある」と述べた。

カンザス州の地方テレビWIBWはこれに先立ち、グッドイヤーが政治色の強い服装に関する従業員のトレーニングを開催し、職場で容認される、もしくは容認されない服装について説明したと報じた。

グッドイヤーはその後発表した声明で「人種差別問題などを訴える表現は容認するが、特定の候補者や政党の選挙活動の支持に関する表現などについては職場で控えるよう要請する」とした。

WIBWの報道が信頼できるかどうかについて確認は取れていない。

トランプ大統領のツイッターを受け、グッドイヤーの株価は最大6%下落する場面があった。

トランプ氏はその後記者団に対し、自身への支持を示す帽子の着用を禁止するグッドイヤーの措置は政治的な動機によるものだと批判。代替品があれば、大統領のリムジンのタイヤも交換すると述べた。

同氏はまた、グッドイヤーが従業員に対し、警察官を支持する「Blue Lives Matter」運動に賛同する服装を禁止する一方で、他の組織への支持を認めるのは「恥ずべき」行為だと非難した。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【関連記事】
・バイデン陣営はこれで「ターボ全開」? 副大統領候補ハリス指名の意味
・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ
・コロナ感染大国アメリカでマスクなしの密着パーティー、警察も手出しできず
・中国からの「謎の種」、播いたら生えてきたのは......?


20200825issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年8月25日号(8月18日発売)は「コロナストレス 長期化への処方箋」特集。仕事・育児・学習・睡眠......。コロナ禍の長期化で拡大するメンタルヘルス危機。世界と日本の処方箋は? 日本独自のコロナ鬱も取り上げる。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:フィリピンの「ごみゼロ」宣言、達成は非正

ワールド

イスラエル政府、ガザ停戦合意を正式承認 19日発効

ビジネス

米国株式市場=反発、トランプ氏就任控え 半導体株が

ワールド

ロシア・イラン大統領、戦略条約締結 20年協定で防
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプ新政権ガイド
特集:トランプ新政権ガイド
2025年1月21日号(1/15発売)

1月20日の就任式を目前に「爆弾」を連続投下。トランプ新政権の外交・内政と日本経済への影響は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼いでいるプロゲーマーが語る「eスポーツのリアル」
  • 2
    「搭乗券を見せてください」飛行機に侵入した「まさかの密航者」をCAが撮影...追い出すまでの攻防にSNS爆笑
  • 3
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べている」のは、どの地域に住む人?
  • 4
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」のはどれ…
  • 5
    感染症に強い食事法とは?...食物繊維と腸の関係が明…
  • 6
    フランス、ドイツ、韓国、イギリス......世界の政治…
  • 7
    オレンジの閃光が夜空一面を照らす瞬間...ロシア西部…
  • 8
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者…
  • 9
    「ウクライナに残りたい...」捕虜となった北朝鮮兵が…
  • 10
    強烈な炎を吐くウクライナ「新型ドローン兵器」、ロ…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 3
    睡眠時間60分の差で、脳の老化速度は2倍! カギは「最初の90分」...快眠の「7つのコツ」とは?
  • 4
    メーガン妃のNetflix新番組「ウィズ・ラブ、メーガン…
  • 5
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼い…
  • 6
    轟音に次ぐ轟音...ロシア国内の化学工場を夜間に襲う…
  • 7
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 8
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 9
    ドラマ「海に眠るダイヤモンド」で再注目...軍艦島の…
  • 10
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」のはどれ…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊…
  • 5
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が…
  • 6
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 7
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 10
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中