最新記事

ワクチン

米ファウチ所長、ワクチン開発に自信 順調にいけば年内に1億回分供給へ

2020年7月27日(月)16時40分
ジェニー・フィンク

新型コロナのワクチン開発に自信を見せるファウチ AL DRAGO-POOL-REUTERS

<米アザー厚生長官は、米製薬大手ファイザーと独製薬企業ビオンテックが開発中のワクチンを19.5億ドルで購入する用意があると表明>

世界各国の科学者が新型コロナウイルスのワクチン開発にしのぎを削るなか、トランプ政権と米製薬大手ファイザーは7月22日、「歴史的」な契約を結んだと発表した。

アザー厚生長官は、ファイザーと独製薬企業ビオンテックが開発中のワクチン1億回分を19億5000万ドルで購入する用意があると表明。さらに最大で5億回分を追加調達すると明かした。

現在、両社は4種類のワクチンの開発を行っており、なかには初期の臨床試験で新型コロナの感染歴がある患者と同じかそれ以上の中和抗体を産出する効果が認められたものもある。両社は7月中にも3万人を対象にした大規模な臨床試験を開始し、順調にいけば年内に1億回分のワクチンを供給したいとしている。

米政府はほかにも、製薬大手4社とワクチン供給の契約を締結。感染症対策を率いる国立アレルギー・感染症研究所のファウチ所長も7月半ば、年内のワクチン開発に自信を見せる発言をしている。

<本誌2020年8月4日号掲載>

【関連記事】コロナが一変させたワクチン開発のスピード感 早期実用化のためにプロセスを効率化
【関連記事】新型コロナのワクチンはいつになったらできる?

【話題の記事】
全長7mの巨大ヘビが女性を丸のみ インドネシア、被害続発する事情とは
大丈夫かトランプ 大統領の精神状態を疑う声が噴出
韓国のコロナ対策を称える日本に欠ける視点
あまりにも悲痛な事態を前に言葉を失うアメリカ社会

20200804issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年8月4日号(7月28日発売)は「ルポ新宿歌舞伎町 『夜の街』のリアル」特集。コロナでやり玉に挙がるホストクラブは本当に「けしからん」存在なのか――(ルポ執筆:石戸 諭) PLUS 押谷教授独占インタビュー「全国民PCRが感染の制御に役立たない理由」

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ミャンマー地震の死者1000人超に、タイの崩壊ビル

ビジネス

中国・EUの通商トップが会談、公平な競争条件を協議

ワールド

焦点:大混乱に陥る米国の漁業、トランプ政権が割当量

ワールド

トランプ氏、相互関税巡り交渉用意 医薬品への関税も
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
2025年4月 1日号(3/25発売)

トランプの「逆風」をはね返す企業の努力が地球を救う

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジェールからも追放される中国人
  • 3
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中国・河南省で見つかった「異常な」埋葬文化
  • 4
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 5
    突然の痛風、原因は「贅沢」とは無縁の生活だった...…
  • 6
    なぜANAは、手荷物カウンターの待ち時間を最大50分か…
  • 7
    不屈のウクライナ、失ったクルスクの代わりにベルゴ…
  • 8
    アルコール依存症を克服して「人生がカラフルなこと…
  • 9
    最古の記録が大幅更新? アルファベットの起源に驚…
  • 10
    最悪失明...目の健康を脅かす「2型糖尿病」が若い世…
  • 1
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 2
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 3
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えない「よい炭水化物」とは?
  • 4
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 5
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取…
  • 6
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 7
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥ…
  • 8
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大…
  • 9
    大谷登場でざわつく報道陣...山本由伸の会見で大谷翔…
  • 10
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 3
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 6
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 7
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 8
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 9
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 10
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中