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ワクチン

コロナが一変させたワクチン開発のスピード感 早期実用化のためにプロセスを効率化

2020年7月21日(火)17時40分
サード・B・オマル(エール大学グローバルヘルス研究所長)

ワクチン開発プログラムの運営方法も変わり始めている。新興感染症のワクチン開発を加速させることを目的とする国際的な官民パートナーシップである「感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)」は、新型コロナウイルスでも既に9種類の開発計画に資金を提供している。

やはり官民が手を携えて低所得国の子供たちへのワクチン提供に取り組んできた「Gaviワクチンアライアンス」は、新型コロナウイルス感染症では子供だけでなく大人向けのワクチンの開発も支援することになりそうだ。

大掛かりな危機は、しばしば現状を根底から揺さぶり、変革を突き動かす。その点では、新型コロナウイルスの感染拡大も例外ではない。

いま実践されている新しい取り組みは、あらゆる感染症のワクチン開発と接種開始に至るプロセスの刷新を促進するだろう。

From Foreign Policy Magazine

<本誌2020年7月28日号掲載>

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