母親の手記「真の正義を手にするまで私は決して諦めない」
A MOTHER’S PLEA
本物の変化はトップから始めなければならない。警察署長や市長や司令官は誰もが共犯者だ。武器を持たず、暴力による制圧を正当化できる行為を何もしていない人間が殺害されたり襲撃されたら、問答無用で加害者全員を即座に解雇すべきだ。
ミネアポリス市当局が行動を起こしたことは称賛する。フロイドの死亡現場にいた警官は全員免職・逮捕された。9分間近く、フロイドの首を押さえ付けた警官は第2級・第3級殺人罪と故殺罪で訴追されている。
とはいえ、これでは十分でない。4人全員が逮捕されたのは正義への小さな一歩だ。それでも彼ら全員に実刑判決が下されるまでは、私たちが求める正義は実現されない。
私たちは要求を続けなければならない。立ち上がって、言わなければならない。「もうたくさんだ。私たちを人間として尊重しなさい。私たちを脅かすことを、私たちの息子や娘を殺害することをやめなさい」と。
全面的に責任を問われることがないなら、それは正義ではない。
<2020年7月7日号「Black Lives Matter」特集より>
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2020年7月7日号(6月30日発売)は「Black Lives Matter」特集。今回の黒人差別反対運動はいつもと違う――。黒人社会の慟哭、抗議拡大の理由、警察vs黒人の暗黒史。「人権軽視大国」アメリカがついに変わるのか。特別寄稿ウェスリー・ラウリー(ピュリツァー賞受賞ジャーナリスト)