西村コロナ担当相「4年続こうが、いくらでも経済的支援をしていく」
ASK THE CHIEF
――特措法を改正して、補償とセットにすべきという声もあるが。
今回、特措法を運用している中で課題はいろいろある。強制力がないという指摘も常々言われてきた。特措法の下では、休業要請、休業指示、公表までしかできない。罰則も含めてもう少し強力な措置をとれないのか、という議論もある。
知事会からは、休業要請と補償を法律に書けないのかという論点も出ている。これをやろうとすると法体系全体を見ないといけないので、事態が落ち着いたところで見直しを行っていく。
――事業者にとっては、コロナ禍がいつ落ち着くのか、1年かかるのか2年かかるのか分からないという長期的な心配も大きい。政府は経済的支援をどれくらいしていけるのか。
長引けば当然、いくらでもやる。持続化給付金は既に3.5兆円支給した(7月20日時点)。雇用調整助成金は1.6兆円の予算を計上している(実際に支給された額は7月24日時点で4200億円)。都道府県には地方創生臨時交付金として3兆円を確保している。一律10万円の特別定額給付金は11.9兆円(7月17日時点)配っているので、総額で約15.82兆円は既に直接的に給付が行われている。
企業への資金繰り支援には94兆円の枠があり、資本制の資金供給として12兆円を確保する。さらに(現時点で具体的な使い道が決まっていない)10兆円の予備費があり、これも使える。かなりの部分、今の枠組みでできると思っている。
――政府は2年先まで、事業者に対して支援する用意があると考えていいのか。
分からない部分もあるが、支援できると思っている。世界経済が悪化するなど厳しい状況が続けば臨機応変に追加の対策をやるし、日本経済・社会を維持するために必要なことはとにかく全部やっていく。
何年もつかと、明確には言えないが、もちろん2年続こうが3年続こうが4年続こうが、いくらでも支援するということだ。そうしないと生命・生活が全て失われていく。