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日米関係「米国から新たな駐留経費を要求された事実ない」 ボルトン暴露本、菅官房長官が否定
菅義偉官房長官は記者会見で、ボルトン前米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が23日出版の回顧録で、昨年7月に来日した際にトランプ米大統領が年間80億ドルの防衛費の分担金負担を求めていたと日本政府高官に伝えたと明らかにしたことに対し、回顧録の内容にはコメントしないと述べた。写真は都内で昨年9月撮影(2020年 ロイター/Issei Kato)
菅義偉官房長官は22日午後の会見で、ボルトン前米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が23日出版の回顧録で、昨年7月に来日した際にトランプ米大統領が年間80億ドルの防衛費の分担金負担を求めていたと日本政府高官に伝えたと明らかにしたことに対し、回顧録の内容にはコメントしないと述べた。その上で、2021年3月末に終了する在日米軍の経費負担に関する特別協定以外の新たな取り決めに関する交渉で、米国から経費を要求された事実はないとの見解を示した。
菅官房長官は、ボルトン氏の回顧録に内容に関するコメントは「差し控える」と述べた。その上で、現在の日米特別協定に代わる新たな協定の交渉は現在のところ行われておらず、新たな分担金の負担を「米国から要求された事実はない」と指摘した。
共同通信によると、同社が入手した回顧録では、ボルトン氏が来日した際に谷内正太郎国家安全保障局長(当時)に「なぜトランプ大統領が年間80億ドルを希望しているか」を説明。ボルトン氏が米国に帰国後、その状況を説明したところ、トランプ氏は「(日本から)80億ドルと(韓国から)50億ドルを得る道は、全ての米軍を撤収させると脅すことだ。そうすれば非常に強力な交渉上の立場を得られる」と述べたと記述されている。
一方、新型インフルエンザ特別措置法に罰則が付与されていないことに関連し、菅官房長官は罰則付与のための同法改正について「私権の大きな制約につながり、慎重に考える必要がある」と述べた。
また、塩野義製薬と日本大学、群馬大学、東京医科大学が22日、新型コロナウイルスを含むウイルスの新規迅速診断法に関するライセンス契約の締結で合意したことについて「政府としてしっかりと支援していく」と語った。
3大学の共同研究チームは、革新的核酸増幅法(SATIC法)によるウイルス迅速診断法の開発に成功。新型コロナやインフルエンザウイルス感染の有無を検出機器を必要とせず目視で容易に判定でき、検体検出から25分程度で判定が可能になった。
(田巻一彦 編集:田中志保)
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