韓国の弱腰対応が北朝鮮をつけ上がらせている
North Korea’s Explosive bullying
韓国は、金与正を妖艶なセレブ扱いしてきたメディアの姿勢を正すチャンスとして、この一件を利用すべきだ。辛辣な言葉で相手を罵倒する彼女の姿勢は時代遅れの共産党員という表現がぴったりで、北朝鮮を新たな時代へと導く改革者の姿には程遠い。韓国は、金正恩が2年前に世界に発した融和的なメッセージと矛盾する彼女の行動や発言を批判するべきだ。
韓国(とアメリカ)にとっては、北への関与を続けることが今後も最善のアプローチとなる。ただしそれは、北朝鮮の指導者たちが侮辱と脅しの政治に回帰しても、その言いなりになるべきだ、という意味ではない。
韓国は自国の強い立場を活用し、状況に応じて対応すべきだ。相手がまともな交渉相手でない以上、民間団体がビラ付きの風船を飛ばすのを阻止するべきではない。
<2020年6月30日号掲載>
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