最新記事

中国、米食肉大手タイソン工場からの鶏肉輸入停止 新型コロナ感染で

2020年6月22日(月)10時55分

中国税関総署は21日、新型コロナウイルスの感染者が確認された米食肉大手タイソンの工場からの鶏肉輸入を停止したと発表した。写真はタイソンの工場。REUTERS/Adam Shrimplin

中国税関総署は21日、新型コロナウイルスの感染者が確認された米食肉大手タイソンの工場からの鶏肉輸入を停止したと発表した。

税関総署はウェブサイトで、タイソンがアーカンソー州スプリングデールの工場で新型コロナのクラスター(感染者集団)が発生したと確認したことを受けて輸入停止を決定したと説明した。

タイソンの広報担当者はロイターに対し、状況の把握に努めているとした上で、タイソンは政府の安全基準に完全に準拠した食品生産を行うため米当局と緊密に連携していると強調。「世界保健機関(WHO)、米疾病対策センター(CDC)、米農務省、米食品医薬品局(FDA)が、食品を介した新型コロナ感染の証拠はないという見解で一致している点は重要だ」と指摘した。

中国は先週、従業員の新型コロナ感染が確認されたドイツの食肉加工工場からの豚肉製品の輸入も停止した。

中国は北京の食品卸売市場で集団感染が発生したことを受け、輸入食品の監視を強化。先週から食肉や海産物、生鮮品のウイルス検査を開始し、一部の港では食肉を積んだすべてのコンテナを開けて検査を行っている。

関係筋が19日明らかにしたところによると、税関総署は中国に食品を輸出する業者に対し、品物がウイルスに汚染されていないと申告する書類への署名を求めている。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【関連記事】
・新型コロナ、血液型によって重症化に差が出るとの研究報告 リスクの高い血液型は?
・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ
・アメリカが接触追跡アプリの導入に足踏みする理由
・街に繰り出したカワウソの受難 高級魚アロワナを食べたら...


20200623issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年6月23日号(6月16日発売)は「コロナ時代の個人情報」特集。各国で採用が進む「スマホで接触追跡・感染監視」システムの是非。第2波を防ぐため、プライバシーは諦めるべきなのか。コロナ危機はまだ終わっていない。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:戦争終結ならウクライナ人労働者大量帰国も

ビジネス

米国株式市場=反落、来週のFOMCや主要指標に警戒

ワールド

米中外相が電話会談、両国関係や台湾巡り協議 新政権

ビジネス

NY外為市場=ドル、週間で1年超ぶり大幅安、トラン
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの頭の中
特集:トランプの頭の中
2025年1月28日号(1/21発売)

いよいよ始まる第2次トランプ政権。再任大統領の行動原理と世界観を知る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のアドバイス【最新研究・続報】
  • 2
    日鉄「逆転勝利」のチャンスはここにあり――アメリカ人の過半数はUSスチール問題を「全く知らない」
  • 3
    煩雑で高額で遅延だらけのイギリス列車に見切り...鉄道網が次々と「再国有化」されている
  • 4
    いま金の価格が上がり続ける不思議
  • 5
    電気ショックの餌食に...作戦拒否のロシア兵をテーザ…
  • 6
    早くも困難に直面...トランプ新大統領が就任初日に果…
  • 7
    軍艦島の「炭鉱夫は家賃ゼロで給与は約4倍」 それでも…
  • 8
    戦場に「杖をつく兵士」を送り込むロシア軍...負傷兵…
  • 9
    「ホームレスになることが夢だった」日本人男性が、…
  • 10
    ロシア軍高官の車を、ウクライナ自爆ドローンが急襲.…
  • 1
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のアドバイス【最新研究・続報】
  • 2
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性客が「気味が悪い」...男性の反撃に「完璧な対処」の声
  • 3
    戦場に「杖をつく兵士」を送り込むロシア軍...負傷兵を「いとも簡単に」爆撃する残虐映像をウクライナが公開
  • 4
    日鉄「逆転勝利」のチャンスはここにあり――アメリカ…
  • 5
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼い…
  • 6
    煩雑で高額で遅延だらけのイギリス列車に見切り...鉄…
  • 7
    被害の全容が見通せない、LAの山火事...見渡す限りの…
  • 8
    いま金の価格が上がり続ける不思議
  • 9
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 10
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のアドバイス【最新研究・続報】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊…
  • 5
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 6
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 7
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 8
    中国でインフルエンザ様の未知のウイルス「HMPV」流…
  • 9
    地下鉄で火をつけられた女性を、焼け死ぬまで「誰も…
  • 10
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中