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アメリカ社会米、新型コロナ感染第2波に警戒 トランプの選挙集会控えたオクラホマなど感染急増
トランプ米大統領の選挙集会を週末に控えたオクラホマ州のほか、テキサス州、アリゾナ州などで新型コロナウイルスの新規感染者が急増している。写真は制限解除後のニューヨーク市イーストビレッジのバー。6月13日撮影(2020年 ロイター/Caitlin Ochs)
トランプ米大統領の選挙集会を週末に控えたオクラホマ州のほか、テキサス州、アリゾナ州などで新型コロナウイルスの新規感染者が急増している。
ここ2週間あまり、複数の州で感染が加速しており、米国全体でも1カ月以上減少傾向にあった感染者数が再び上昇に転じている。
オクラホマ州では17日の新規感染者が過去最多の259人を記録。フロリダ州では2600人超、アリゾナ州では1800人超に急増し、2州とも1日の新規感染者としては過去2番目に多い数字だった。
テキサス州も新規感染者が3100人と過去最多となった。
カリフォルニア州でも感染者は増加傾向にあり、ロサンゼルス郡は1日の新規感染者が2100人超と過去最多となった。
トランプ陣営がオクラホマ州タルサで20日夜に開く選挙集会は、新型コロナ流行に伴う全米のロックダウン以来、最大規模のイベントとなる。
トランプ陣営のアドバイザーらは、3カ月ぶりの選挙集会によって、トランプ氏への支持は再び押し上げられるとみる。全米と州の世論調査で、トランプ氏は大統領選で民主党候補指名が確実なバイデン前副大統領にリードを許している。
オクラホマ州保健当局は、トランプ氏の集会参加者に対し、到着前に新型コロナ検査を受け、集会の後に自己隔離を行い、再度検査を受けるよう要請。また、65歳以上の高齢者や合併症リスクの高い人には外出自粛を呼び掛けている。
ペンス副大統領は16日、集会参加者への健康リスクを踏まえ、屋外などへの会場の変更を検討していると表明。また、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルへの寄稿で、メディアが連日報じている感染第2波を巡る騒ぎは「大げさだ」と主張した。
一方、バイデン氏は17日、トランプ大統領が新型コロナのパンデミック(世界的大流行)に屈し、米経済の回復を妨げかねない感染第2波への備えを怠っていると批判した。
新型コロナの新規感染が加速している大半の州で、新型コロナ感染症の入院者数も増加、もしくはこれまでの最多を記録している。新規感染者数と異なり、入院者数の増加は単に検査件数の増加と結び付けられない。
アリゾナ州では集中治療室(ICU)の占有率が83%と過去最高に達した。
フロリダとテキサス両州では、ロックダウン解除に伴い営業を再開したバーが感染急増の一因だとされる。
また、オレゴン州では教会の集会で200人以上が感染する集団感染が起きている。
一方、ニューヨーク州のクオモ知事は17日、新型コロナウイルス流行の震源地だった同州で感染者・死者がともに減少を続け、感染率が国内最低の水準まで改善したと発表した。状況の改善を踏まえ、ニューヨーク市が22日に経済再開の第2段階に移行する見通しとした。
米国の新型コロナ感染者は210万人超、死者は11万7000人を超え、感染者・死者数ともに世界で最多となっている。
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