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米中関係トランプ「新型コロナウイルス、武漢の研究所が発生源の可能性を確信」
トランプ米大統領は4月30日、新型コロナウイルスが中国武漢の研究所が発生源となっている可能性を確信していると述べた。証拠については言及を避けた。ホワイトハウスで撮影(2020年 ロイター/Carlos Barria)
トランプ米大統領は30日、中国武漢の研究所が新型コロナウイルスの発生源となった可能性を確信していると述べた。ただ、証拠については言及を避けた。
トランプ氏はホワイトハウスのイベントで、新型コロナが武漢のウイルス研究所から発生したかとの質問に対して、そうであるとかなり確信していると述べた。
証拠を見たのかとの質問には「見た」と答えたものの、具体的には言及せず、「話すことはできないし、許されない」と語った。
中国政府系研究所「武漢ウイルス研究所(WIV)」は、同研究所が新型コロナウイルスを製造し漏洩させたとする説を事実無根として否定している。
トランプ氏はこれまで、新型コロナが武漢ウイルス研究所から流出したかどうかを米政府が調査中だと明らかにしている。
ポンペオ米国務長官は30日のラジオ局とのインタビューで、新型コロナウイルスが同研究所から発生したかどうかは「分からない」と述べた。「生鮮市場あるいは他の場所から発生したかどうかはわれわれには分からない。答えを知らない」と述べた。
トランプ氏は、中国が新型コロナのリスクについて迅速かつ透明性のある情報開示を怠ったと主張している。同日のイベントでは、中国が新型コロナの感染拡大を止められなかったか、もしくは拡大させた可能性もあるとの見方を示した。しかし、習近平国家主席に責任があるかどうかについては言及を避けた。
トランプ氏は、新型コロナがどのように発生したのか突き止める中国の取り組みについて、「少なくともわれわれに対し幾分透明性のある対応をしようとしているようだ」と述べた。
その上で「しかし、それはこれから分かることだ。そう遠くないうちに分かるだろう。こうした状況が起きたのは悲惨だ。中国がミスをしたのか、もしくはミスで始まったことにさらに誤った対応をしたのか。それとも誰かが意図的に何かしたのだろうか」と語った。
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