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アメリカ社会トランプ「米国の新型コロナウイルス死者最大10万人、ワクチンは年内にできる」
トランプ米大統領は3日、新型コロナウイルス感染症による国内の死者が最大10万人に達する可能性があるとの見方を示した。実際の死者数が自身の従来予想を既に上回ったことを受けた。ただ、年末までにワクチンができると確信しているとも語った(2020年 ロイター/Joshua Roberts)
トランプ米大統領は3日、新型コロナウイルス感染症による国内の死者が最大10万人に達する可能性があるとの見方を示した。実際の死者数が自身の従来予想を既に上回ったことを受けた。ただ、年末までにワクチンができると確信しているとも語った。
トランプ氏はFOXニュースの対話番組で、「われわれは7万5000人、8万人から10万人の人々を失うことになるだろう。ひどい話だ」と述べた。同氏は前週の早い段階で死者数が6万─7万人になると予想し、1日には10万人に達しないことを望むと述べていた。
米国の新型コロナ感染症の死者は6万7000人を超え、累計の感染者数は110万人強となった。
ただ、感染者の増加ペースが落ち着き始めたことから、国内の州の約半数は新型コロナ感染拡大を抑制するための制限の一部緩和に踏み切った。
トランプ氏は「国全体として封鎖を継続するわけにはいかない。国としてたちゆかなくなる」と強調した。
トランプ氏が最近、自身への支援が足りないとやり玉に挙げることもあった保守系FOXニュースの同番組はオンラインで視聴者と対話する形式がとられた。新型コロナ流行の影響で、11月の大統領選で再選を目指すトランプ氏は遊説ができない状態が続いていた。
トランプ氏は新型コロナのワクチンについて「年末までにできるだろう。医師らはそのような発言はするなと言うだろうが、わたしは自分の思ったことを言う」と述べた。
米国立衛生研究所傘下の国立アレルギー・感染症研究所のファウチ所長を含む多数の保健専門家は、ワクチン開発には1年から1年半の時間を要するとの慎重な見解を示している。
トランプ氏はまた、新型コロナが再流行する可能性を認めつつも、今秋の学校や大学の再開を望んでいると述べた。
新型コロナ対応の景気対策については、議会でこれまで成立した3兆ドル近くから6兆ドルまで拡大する可能性があると表明。「さらなる支援が控えている。そうあるべきだ」と述べた。
「インフラ投資を行う見通しで、(ムニューシン財務長官)にはきょう、給与税の減税がない限りは何もしないと伝えた」とした。
トランプ政権の新型コロナ対応がスピード感を欠いたとの批判があるなか、同氏は、中国は「ひどい間違い」を犯したと批判。中国に責任を転嫁することで批判をかわそうと図った。ただ、批判の根拠などについて踏み込んだ説明はなかった。
この週末は好天に恵まれ、外出制限が続いている都市でも人々が外出する姿がみられた。
首都ワシントンでは2日、新型コロナの最前線で闘う医療従事者に感謝を示す軍のアクロバット飛行を見物しようと数千人がナショナル・モールに集まった。
ニューヨーク市のマンハッタン地区では、ピクニックや日光浴を楽しむ人の姿が多くみられた。デブラシオ市長は、事態を受け警察のパトロールを強化する方針を示した。
米政府の新型コロナ対策タスクフォースを指揮するバークス調整官は3日の「フォックス・ニュース・サンデー」で、海岸に多くの人が訪れていることについて、少なくとも1.8メートルの対人距離を置かなくては安全ではないと指摘。ミシガン州などで行われている、封鎖措置解除を求めるデモも深刻なリスクをもたらすとし「個人的に非常に懸念しているのは、彼らが家に帰って、疾患を持っている祖父母に感染させ、深刻あるいは非常に不幸な結果をもたらしてしまうことだ。そうなれば、残りの人生、罪悪感にさいなまれるだろう」と語った。
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