医療崩壊に備えてカリフォルニア州が発表した命の優先基準
CA Prepares 'Worst-Case' Coronavirus Guidelines to Prioritize Patients
文書は情報とアドバイスの提供のみを目的に作成されたもので、現場の運営管理者や病院の医長、法律顧問や臨床スタッフの「判断に代わるものではない」と強調している。
同公衆衛生局のソニア・エンジェル局長は文書の冒頭に添付した手紙の中で、「州の公衆衛生を担う者として、この内容の重みを強く感じている」と述べている。「この文書を公表することで起こる議論は、とてもつらいものになるだろう」
「4000万人を超える州民の健康としあわせを守る責任を担うプロ集団として、このガイドラインが提供する共通見解は、透明性と相互理解、そして信頼をもたらすものだと確信している。それは、いずれ訪れるかもしれない最大の試練を乗り切るために必要なものだ」
カリフォルニア州は医療崩壊を辛くも免れたように見えるが、警戒を怠るべきではないと、エンジェルは言う。「私たちは新型コロナウイルスが、ほかの州や国の医療体制に壊滅的な打撃をもたらすのを目の当たりにしてきた」
だから今からでもこのガイドラインが必要なのだ、と。
2020年4月28日号(4月21日発売)は「日本に迫る医療崩壊」特集。コロナ禍の欧州で起きた医療システムの崩壊を、感染者数の急増する日本が避ける方法は? ほか「ポスト・コロナの世界経済はこうなる」など新型コロナ関連記事も多数掲載。