サンダース撤退で民主党はバイデン指名確実 トランプへの勝ち目は
Joe Biden vs Donald Trump: What the Latest Polls Are Saying
バイデンはリードを守れるか REUTERS/Carlos Barria
<新型コロナウイルスの感染拡大に関するトランプの仕事ぶりに不満を抱く有権者が多いことがバイデンにとって有利にはたらいている>
米大統領選に向けて民主党の指名候補争いを展開していたバーニー・サンダース上院議員(バーモント州選出)が4月8日、選挙戦からの撤退を表明。これにより、11月の本選でドナルド・トランプ大統領と対決する民主党候補は、ジョー・バイデン前副大統領になることが確実になった。
最近の世論調査が目安になるならば、再選を目指すトランプの状況は厳しい。政治情報サイト「リアル・クリア・ポリティクス」が3月11日から4月7日にかけて実施した全国世論調査では、トランプはバイデンに支持率で平均6.1ポイントの差をつけられている。その他の全国規模の世論調査でも、程度の差はあるものの、バイデンはトランプをリードしている。ハーバード大学と調査会社ハリス・インサイツ&アナリティクスが3月24日から26日にかけて実施した調査では、10ポイントのリード。その前の州にモンマス大学が実施した調査では、3ポイントのリードだった。
エコノミスト誌の依頼で調査会社ユーガブが実施した、さらに直近の4月5日から7日にかけての世論調査では、バイデンは登録有権者の間で48%の支持を獲得。42%のトランプに6ポイントの差をつけている。
コロナ対応への不満が支持率に影響
また同調査に回答した登録有権者のうち、51%はトランプの大統領としての仕事ぶりを「支持しない」と回答。「少なくとも幾らかは支持する」と回答した者は45%だった。トランプ個人に対する評価もほぼ同じ結果で、「好ましくない人物」という回答は51%、「好ましい人物」という回答は44%だった。
バイデンは、2016年の大統領選でトランプを勝利に導いた複数の州でも、トランプを僅差ながらリードしている。
マーケット大学法科大学院が3月24日から29日にかけて実施した調査によれば、バイデンはウィスコンシン州での支持率でトランプを3ポイントの僅差でリード。同州は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、トニー・エバーズ知事(民主党)が予備選の延期を命じていたが、州最高裁がこれを無効と判断。予定どおり7日に予備選が実施された。
ノースフロリダ大学が3月31日から4月4日にかけて、3244人の登録有権者を対象に実施した調査によれば、バイデンはフロリダ州でも、トランプを6ポイント引き離している。
<参考記事>新型コロナ蔓延でアメリカ大統領選は「未知の領域」へ
<参考記事>ついに復活、大本命バイデンの「内なる敵」は若者たち?