米、新型コロナウイルス死者4万人突破 経済活動再開急ぐトランプを州知事たちが批判
オハイオ、テキサス、フロリダなど一部の州はこれまでに、5月1日かそれ以前をめどに経済活動の一部再開を目指す考えを示している。ミシガン、オハイオ両州の知事は19日、検査で必要な試薬などの入手で連邦政府の支援があれば、検査を2倍か3倍に増やすことが可能だと述べた。
トランプ大統領は16日、米経済の再開に向けた指針の中で各州に対し、3段階の再開プロセスを開始するにあたり、感染者の「減少傾向」が14日間続く状況を目安にすることを提言した。
その一方で17日にはツイッターへの投稿で、早期の経済再開を求める市民の抗議デモを鼓舞するかのように、ミシガン、ミネソタ、バージニア各州の民主党知事に対し、州を「解放」するよう要求した。
ワシントン州のインスリー知事は、トランプ大統領のこうした発言について、外出制限に関する州法に違反するよう促しているとして強く批判。「米国大統領が国民に法律違反を促すような事態は、見たことがない」と述べた。
ワシントン州の州都オリンピアでは、50人以上の集会が禁止されているにもかかわらず、推定2500人前後が集まって州知事の外出禁止命令に抗議。集会の主催者がマスクの着用を要請したにもかかわらず、着用していない参加者も多く見られた。
コロラド州の州都デンバーでは数百人が自動車で道路を渋滞させ、州の経済封鎖の解除を要求した。これに対して手術着やマスクを着用した医療従事者が交差点に立ち、デモに抗議した。
トランプ大統領は19日、ワシントンでの記者会見で「こうした人々は米国を愛している。彼らは仕事に戻りたいんだ」と発言した。
外出制限措置の解除を求めるデモは、テキサス、ウィスコンシン、オハイオ、ミネソタ、ミシガン、バージニア各州でも発生している。
*内容を追加しました。
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