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感染症ワシントン州、新型コロナウイルスで全米2人目の死者 NY州でも初感染
米ワシントン州の保健当局は、同州で新型コロナウイルスに感染した50代の男性が死亡したと発表した。写真は、入居者がウイルス感染のリスクにさらされているという同州カークランド療養施設(2020年 ロイター/Ryan Henriksen)
米ワシントン州の保健当局は1日、新型コロナウイルスに感染した70代の男性が死亡したと発表した。米国で2人目の死者となった。また、ニューヨーク州知事は同州初の感染例を確認したと明らかにした。
ワシントン州保健当局は29日、新型ウイルスへの感染による米国初の死者を報告していた。
同州ではこのほか、長期療養施設で2人の感染が確認されており、さらに約50人の入居者と職員が症状を訴えているという。
ニューヨーク州ではクオモ知事が1日、イランに最近旅行した同州の30代の女性が新型ウイルスに感染したとツイッターで明らかにした。同州で初の感性例となった。女性は自宅で経過観察を受けており、呼吸器症状があるが、重症化はしていないという。
米国でこれまでに確認された感染者は70人を超える。大半が西海岸に集中しているが、ニューヨークのほか、シカゴ地域やロードアイランドでも新たな感染者が出ている。
ペンス副大統領など米政権高官らは1日、新型ウイルスの感染拡大に対する反応は行き過ぎだとし、米経済の基調は底堅く、株式市場は回復すると強調、市場の懸念払しょくに努めた。
米国は国内での感染拡大阻止に向け、渡航者に対するスクリーニング検査を開始するとともに、マスクや検査キットの生産を拡大する。
トランプ大統領は1日、新型ウイルスの感染リスクが高い国からの米国への渡航者を対象に搭乗前と到着時にスクリーニング検査を実施する方針を表明した。具体的な国名には言及しなかった。
また、アザー米厚生長官はABCの番組で、米国には7万5000箱の新型ウイルス検査キットがあると明らかにした上で、今後数週間に生産を「急激に」増やすと述べた。
新型ウイルス対策の責任者に任命されたペンス副大統領は、月間3500万枚のマスク増産に関し、政府がスリーエム(3M)と契約を結んだことを明らかにした。マスクを必要とするのは医療従事者だけだとし、国民に買い占めないよう促した。
また、今後6週間以内に新型ウイルスのワクチンの臨床試験を開始するとしたが、ワクチンが今シーズンに利用可能になる見込みは低いとの認識を示した。
ペンス氏はさらに、米国で今後感染者が増えるとの見通しを示した上で、感染者の「圧倒的多数」は回復すると強調。「感染者が出ている地域以外では、平均的な米国人にとって感染のリスクは依然として低い。われわれには対応する用意がある」と語った。
米国はイランへの渡航歴のある旅行者に制限措置を講じ、感染が拡大しているイタリアと韓国の一部地域への渡航中止を勧告している。
トランプ大統領は1日、メキシコとの国境封鎖も検討していると明らかにした。メキシコでは新型ウイルスの感染者は4人報告されている。
デルタ航空は1日、感染が拡大しているイタリア北部のミラノ行き航空便の運航を5月まで停止すると発表した。ローマ行きは運航を継続する。アメリカン航空グループも同日、同様の措置を発表した。
米ヒューストンで今月開催予定だった、石油相やエネルギー会社が一堂に会するエネルギー会議も中止が決まった。
*内容を追加しました。
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