中国、新型コロナウイルス死者1000人超える WHOは国外の感染拡大に警鐘
経済への影響は中国、そして世界へ
中国人民銀行(中央銀行)金融政策委員会の馬駿委員は、コロナウイルスの感染拡大が急速に進む困難な時期を企業が乗り越えるのを支援するため、主要預金金利の引き下げを検討すべきとの認識を示した。さらに、商業銀行は新型コロナウイルスによる副次的な影響を受けた特定業種の企業の債務負担を軽減し、貸出金利を引き下げることにより支援すべきと語った。
関係筋によると、300を超える中国企業が新型コロナウイルスの影響を和らげるため、少なくとも574億元(82億ドル)の銀行融資を申請していることが明らかになった。融資を求めているのは新型ウイルス対策に関与している企業やウイルス感染拡大によって大きな打撃を被っている企業で、ネット出前サービスの美団点評やスマートフォンメーカーの小米科技(シャオミ)、配車サービスの滴滴出行、 顔認証技術のメグビー・テクノロジーズ、セキュリティーソフト最大手の奇虎360科技が含まれるという。
電子商取引大手アリババは、傘下の金融サービス企業アント・フィナンシャルのMYバンクが、中国国内企業に計200億元(28億6000万ドル)の融資を提供する方針を発表。新型ウイルスの震源とされる湖北省の企業には優遇金利を適用するとした。
関係筋によると、米アップルの供給業者である台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業は、中国政府から中国南部の深セン市の主要工場の操業再開許可を取得した。
こうした中、国際通貨基金(IMF)で対日審査を担当するポール・カシン氏は、新型コロナウイルスの感染拡大が長期化し、広範囲に及んだ場合、日本経済は観光や小売り、輸出などを通じて打撃を受ける可能性があるとの見方を示した。
カナダのモルノー財務相も、新型ウイルスの感染拡大がカナダ経済に打撃を与える見通しとし、とりわけ同国の主要輸出品目である原油や観光業、中国にエクスポージャーのある企業の供給網などに影響が及ぶと予想した。
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