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オランダ

若者の借金を肩代わりして再出発を後押し──アムステルダムのイメチェン大作戦

2020年1月29日(水)16時20分
ジェフリー・マーティン

「飾り窓」の町から市民ファーストの町へ YVES HERMAN-REUTERS

<売春とドラッグのイメージを払拭し、「市民ファースト」へと舵を切りたい市当局の思惑>

若者にのしかかる教育ローンなどの借金が各国で深刻な問題となるなか、オランダの首都アムステルダムが2月からユニークな支援策に乗り出す。公的金融機関が債権者から若者の債務を買い取り、人生の再出発を後押しするプログラムだ。

若者は収入に応じて一定の額の返済義務を負う。ただし「コーチ」と共に将来の計画を練り、就職や進学が実現すれば債務の大半が返済免除となる見込みだという。さらに債務の買い取りに応じた債権者には、750ユーロの謝金も支払われる。

この試みは、「市民ファースト」に舵を切った市当局の姿勢の表れかもしれない。人口85万人のアムステルダムには規制が緩い売春宿とドラッグを目当てに観光客が押し寄せる。2018年の観光客数は約1900万人。だが市当局は市民の日常生活が脅かされているとして、昨年からホテルの建設制限や民泊の規制を導入し、観光客の流入にブレーキをかけようとしている。

<本誌2020年2月4日号掲載>

【参考記事】「就活ばかり」日本の若者が世界に取り残される
【参考記事】自転車大国オランダ、信号機を消してみたら起きたこと...

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