最新記事

イラン情勢

ウクライナ機は本当にイランが撃墜したのか?

Iranians Shot Down Ukraine Flight, Probably by Mistake, Sources Say

2020年1月10日(金)14時38分
ナビード・ジャマリ、ジェームズ・ラポルタ、シャンタル・ダシルバ、トム・オコナー

さらに翌年、隣国イラクがアメリカの支援の下、革命の混乱に乗じてイランに侵攻し、8年に及ぶイラン・イラク戦争が勃発。これでアメリカとイランの関係はさらに悪化した。この戦争が終わる直前の1988年7月には米海軍のミサイル巡洋艦がイランの民間航空機を撃墜し、乗客乗員290人全員が死亡する事態が発生した。この撃墜も誤射だったとされている。

「アメリカにも旅客機撃墜の過去があるため、国防総省は今回の事態をエスカレートさせたくないと考えている」と、米情報機関の高官は本誌に語った。1988年に起きたこの一件は、いまだに両国の間に重くのしかかっている。

トランプは7日にイラク国内の駐留米軍基地2カ所がイランによる攻撃を受けた後、軍事報復は行わない意向を示し、事態の鎮静化に向けて動き出した。今後イランに対しては制裁強化の対応を取るとした上で、武装勢力の支援や核・ミサイル開発をやめるよう改めて呼びかけた。

<参考記事>米軍がイラン旅客機を撃ち落とした1988年の夏

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

日本との関税協議「率直かつ建設的」、米財務省が声明

ワールド

アングル:留学生に広がる不安、ビザ取り消しに直面す

ワールド

トランプ政権、予算教書を公表 国防以外で1630億

ビジネス

NY外為市場=ドル下落、堅調な雇用統計受け下げ幅縮
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
メールアドレス

ご登録は会員規約に同意するものと見なします。

人気ランキング
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 4
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 5
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 6
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 7
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に…
  • 8
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が…
  • 9
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来…
  • 10
    インド北部の「虐殺」が全面「核戦争」に発展するか…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中