最新記事
米軍事エスパー米国防長官「イランの文化財は攻撃せず」 武力紛争法順守へ
エスパー米国防長官(写真)は6日、米軍が武力紛争に適用される国際法に違反してイランの文化財を攻撃することはないとの考えを強調した。2019年12月、バージニア州の米国防総省で撮影(2020年 ロイター/Yuri Gripas)
エスパー米国防長官は6日、米軍が武力紛争に適用される国際法に違反してイランの文化財を攻撃することはないとの考えを強調した。トランプ米大統領はそうした動きを示唆していた。
エスパー長官は、記者団に対し「われわれは武力紛争法に従う」と語った。
文化財を標的にしないのは戦争犯罪になることが理由かとの質問に「それが武力紛争法だ」と応じたが、詳細には言及しなかった。
2017年にトランプ政権が支持した国連安全保障理事会の決議や、武力紛争の際の文化財保護に関する1954年ハーグ条約などの国際法では、文化財を標的にした軍事行動は戦争犯罪と見なされる。
米国が3日、イラン革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」のソレイマニ司令官を殺害したことを受け、両国間の緊張が高まっている。
イランが報復を予告する中、トランプ大統領は週末、イランが米国人や米国の施設を攻撃した場合、イランの施設52カ所を「非常に激しく」攻撃するとツイッターに投稿。標的の一部は「イランやイランの文化にとって非常にハイレベルで重要なものだ」と述べた。
また5日には記者団に対しても、イランはこれまでに米国人を殺害しているとして、イランの文化遺産を標的にする用意があると語った。
2020年1月14日号(1月7日発売)は「台湾のこれから」特集。1月11日の総統選で蔡英文が再選すれば、中国はさらなる強硬姿勢に? 「香港化」する台湾、習近平の次なるシナリオ、日本が備えるべき難民クライシスなど、深層をレポートする。