最新記事

災害

オーストラリア首都キャンベラに72時間の非常事態宣言 週末にかけ森林火災が拡大か

2020年1月31日(金)13時35分

オーストラリア当局は31日、高温と強風で制御不能な森林火災が広がる恐れがあるとして、首都キャンベラおよび周辺地域に非常事態宣言を発令した。写真は火災で焼けた自動車。オーストラリアのニューサウスウェールズで21日撮影(2020年 ロイター/Loren Elliott)

オーストラリア当局は31日、高温と強風で制御不能な森林火災が広がる恐れがあるとして、首都キャンベラおよび周辺地域に非常事態宣言を発令した。

オーストラリア首都特別地域(ACT)のアンドリュー・バー首相は、非常事態宣言を出す決定について、週末にかけて危険な状態になる恐れがあると記者団に説明した。

当局者らによると、キャンベラに近いACTの南部で制御不能な状態の森林火災が185平方キロメートルにわたって燃え広がっている。ACT全域の8%近くに相当する広さだという。

バー首相は「この火災は極めて予測不能な、制御不能なのもになる恐れがある」としたうえで、「極度の高温と強風、乾燥がキャンベラの南にある郊外をリスクにさらしている」と語った。

非常事態宣言の期間は72時間で、その間、当局は退避を命令したり、道路を封鎖したり、私有地を管理下に置いたりするなどの権限を与えられる。

ビクトリア州とニューサウスウェールズ州には週末にかけて熱波が襲来する見通しで、両州では合わせて80カ所前後で森林火災が続いている。

[シドニー 31日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます



20200204issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年2月4日号(1月28日発売)は「私たちが日本の●●を好きな理由【中国人編】」特集。声優/和菓子職人/民宿女将/インフルエンサー/茶道家......。日本のカルチャーに惚れ込んだ中国人たちの知られざる物語から、日本と中国を見つめ直す。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ウクライナ戦争志願兵の借金免除、プーチン大統領が法

ワールド

NATO事務総長がトランプ氏と会談、安全保障問題を

ビジネス

FRBが5月に金融政策枠組み見直し インフレ目標は

ビジネス

EUと中国、EV関税巡り合意近いと欧州議会有力議員
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 2
    「ダイエット成功」3つの戦略...「食事内容」ではなく「タイミング」である可能性【最新研究】
  • 3
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたまま飛行機が離陸体勢に...窓から女性が撮影した映像にネット震撼
  • 4
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 5
    寿命が5年延びる「運動量」に研究者が言及...40歳か…
  • 6
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 7
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 8
    クルスク州のロシア軍司令部をウクライナがミサイル…
  • 9
    元幼稚園教諭の女性兵士がロシアの巡航ミサイル「Kh-…
  • 10
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」…
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 4
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 5
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 6
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 7
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 8
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱…
  • 9
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 10
    2人きりの部屋で「あそこに怖い男の子がいる」と訴え…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 5
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大き…
  • 6
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 7
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 8
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 9
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 10
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中