安倍首相、韓国を「最も重要な隣国」 施政方針演説で3年ぶりに復活
中東に自衛隊派遣、船舶の安全確保
中東地域については、「緊張の高まりを深く憂慮する。わが国は全ての関係者に、対話による問題解決と自制的な対応を求める。これまで培ってきた中東諸国との友好関係の上に、この地域の緊張緩和と情勢の安定化のためにこれからも、日本ならではの平和外交を粘り強く展開する」と表明。「エネルギー資源の多くをこの地域に依存するわが国として、こうした外交努力と併せて自衛隊による情報収集態勢を整え、日本関係船舶の安全を確保する」と述べた。
憲法改正は歴史的使命、社会保障改革は先送りせず
演説の最後には、「国の形を語るもの。それは憲法だ。未来に向かってどのような国を目指すのか。その案を示すのは、私たち国会議員の責任ではないか。新たな時代を迎えた今こそ、未来を見つめ、歴史的な使命を果たすため、憲法審査会の場で、共にその責任を果たしていこうではないか」と呼び掛けた。
社会保障では「年金受給開始の選択枝を75歳まで広げる。在職老齢年金についても、働くインセンティブを失わせることのないよう見直しを行う」、「75歳以上であっても一定以上の所得のある方には、窓口での2割負担を新たにお願いする」と強調。
さらに「社会保障をはじめ、国の形に関わる大改革を進めていく。令和の新しい時代が始まり、オリンピック・パラリンピックを控え未来への躍動感にあふれた今こそ、実行の時だ。先送りでは、次の世代への責任を果たすことができない」と強調した。
財政健全化に関しては、「経済再生なくして財政健全化なし。この基本方針を堅持し、引き続き、2025年度のプライマリーバランス(PB、基礎的財政収支)黒字化を目指す」と述べた。
(竹本能文 編集:田中志保、高木匠)
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