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中東米軍、イラン支援のシーア派武装組織を空爆 追加措置も警告
米国防総省はイラク北部の基地が攻撃を受けて米国人が死亡したことへの報復として、イランの支援を受けるイスラム教シーア派武装組織「カタイブ・ヒズボラ」がイラクとシリアに持つ拠点を空爆したことを明らかにした。国防総省提供撮影(2019年 ロイター)
米国防総省は29日、イラク北部の基地が攻撃を受けて米国人が死亡したことへの報復として、イランの支援を受けるイスラム教シーア派武装組織「カタイブ・ヒズボラ」がイラクとシリアに持つ拠点を空爆したことを明らかにした。
米当局者は空爆が成功したとの見方を示したうえで、米国の国益を守るため「追加措置」を講じる可能性もあると述べた。
トランプ米大統領は滞在先のフロリダ州の別荘で、ポンペオ国務長官やエスパー国防長官、ミリー統合参謀本部議長らから空爆について報告を受けた。
ポンペオ国務長官は報告後、記者団に「米国人を危険にさらすイランの行為をわれわれは容認しない」とコメント。
エスパー国防長官は空爆が成功したとの見方を示したうえで、さらなる軍事行動が正当化される可能性もあることをトランプ大統領に伝えたと明らかにした。
同国防長官は「講じ得る他の選択肢について話し合った」とし、「自衛を確実にし、武装組織やイランによる邪悪な行為を阻止するため、必要に応じて追加措置を講じる」と述べた。
イラクの治安・武装組織関係者などによると、29日の空爆でカタイブ・ヒズボラの戦闘員が少なくとも25人死亡、55人以上が負傷した。
米当局者らによると、空爆の対象となったカタイブ・ヒズボラの拠点について、イラクの3カ所とシリアの2カ所で、有志連合への攻撃を指揮した施設や武器庫が含まれると明らかにした。空爆はF15戦闘機が実行した。
イラク北部キルクーク近くのイラク軍基地では27日、30発以上のロケット弾が撃ち込まれる攻撃があり、業務を請け負っていた米民間人1人が死亡、米兵4人とイラク治安部隊の2人が負傷した。米国はこれをカタイブ・ヒズボラによる攻撃と非難していた。
国防総省のホフマン報道官は声明で「有志連合が駐留するイラクの基地に攻撃を繰り返しているカタイブ・ヒズボラに対し、米軍は防衛のための緻密な攻撃を行った。カタイブ・ヒズボラは有志連合を攻撃する能力が低下するだろう」と説明した。
*内容を追加しました。
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