最新記事

トランプ弾劾

米上院共和党トップ、マコネル院内総務「トランプ弾劾裁判、証人招致を排除せず」

2019年12月24日(火)10時10分

米共和党の上院トップ、マコネル院内総務は、共和党はトランプ大統領の弾劾裁判での証人招致に反対はしないと述べた。写真はマコネル院内総務。12月3日撮影(2019年 ロイター/Joshua Roberts)

米共和党の上院トップ、マコネル院内総務は23日、共和党はトランプ大統領の弾劾裁判での証人招致に反対はしないと述べた。

ただ民主党が求めている証人招致を巡る事前合意には応じないと明言。証人招致に関しては弾劾裁判での民主党およびトランプ陣営双方の冒頭陳述後に判断するとの姿勢を繰り返した。

マコネル氏はFOXニュースのテレビ番組で「われわれは証人を排除していない」とし、トランプ大統領の弾劾裁判についてクリントン元大統領時と同様に取り扱う意向を示した。

マコネル氏によると、1999年のクリントン大統領の弾劾裁判では、冒頭陳述が行われ、書面による質疑応答があり、それに基づいてどのような証人を招致するのかが決定されたという。ビデオによる限定的な証言もあった。

特に現旧の政権当局者らの証言を認めることは弾劾裁判の長期化につながる見込みで、トランプ大統領に打撃となる新たな証拠が浮上する可能性もある。

上院民主党トップのシューマー院内総務は、弾劾裁判には証人が必要との立場で、トランプ政権の関連資料公開を求めるよう上院議員らに呼び掛けた。

ニューヨークでの記者会見で「資料や証人のない裁判は考え難い。ほとんどの米国民には、いかさま裁判のようにみえるだろう」と語った。

米下院は18日の本会議でトランプ大統領のウクライナ疑惑を巡る弾劾訴追決議案を可決した。

民主党のペロシ下院議長は、弾劾裁判のルールについてシューマー氏と合意するよう上院共和党に圧力を掛けるため、弾劾条項をまだ上院に送付していない。

トランプ氏は23日、民主党の遅延戦略を非難し、弾劾手続きを早期に終えるよう求めた。

ツイッターへの投稿で「クレイジーなナンシー(ペロシ氏)に上院での裁判を遅らせる権利はない。この弾劾詐欺にこれ以上時間を浪費すべきではない」などと語った。

シューマー氏は弾劾裁判で、マルバニー大統領首席補佐官代行、ボルトン元大統領補佐官(国家安全保障問題担当)ら4人の証人招致を求めている。

ホワイトハウスは今月の下院での弾劾手続き中に4人すべての証言を阻止した。

*内容を追加しました。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2019トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます



20191224issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

12月24日号(12月17日発売)は「首脳の成績表」特集。「ガキ大将」トランプは落第? 安倍外交の得点は? プーチン、文在寅、ボリス・ジョンソン、習近平は?――世界の首脳を査定し、その能力と資質から国際情勢を読み解く特集です。


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:もう賄賂は払わない、アサド政権崩壊で夢と

ワールド

アングル:政治的権利に目覚めるアフリカの若者、デジ

ワールド

尹大統領の逮捕状発付、韓国地裁 本格捜査へ

ワールド

アングル:フィリピンの「ごみゼロ」宣言、達成は非正
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプ新政権ガイド
特集:トランプ新政権ガイド
2025年1月21日号(1/15発売)

1月20日の就任式を目前に「爆弾」を連続投下。トランプ新政権の外交・内政と日本経済への影響は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼いでいるプロゲーマーが語る「eスポーツのリアル」
  • 2
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べている」のは、どの地域に住む人?
  • 3
    「搭乗券を見せてください」飛行機に侵入した「まさかの密航者」をCAが撮影...追い出すまでの攻防にSNS爆笑
  • 4
    感染症に強い食事法とは?...食物繊維と腸の関係が明…
  • 5
    女性クリエイター「1日に100人と寝る」チャレンジが…
  • 6
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」のはどれ…
  • 7
    フランス、ドイツ、韓国、イギリス......世界の政治…
  • 8
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
  • 9
    オレンジの閃光が夜空一面を照らす瞬間...ロシア西部…
  • 10
    本当に残念...『イカゲーム』シーズン2に「出てこな…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 3
    睡眠時間60分の差で、脳の老化速度は2倍! カギは「最初の90分」...快眠の「7つのコツ」とは?
  • 4
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼い…
  • 5
    メーガン妃のNetflix新番組「ウィズ・ラブ、メーガン…
  • 6
    轟音に次ぐ轟音...ロシア国内の化学工場を夜間に襲う…
  • 7
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 8
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 9
    ドラマ「海に眠るダイヤモンド」で再注目...軍艦島の…
  • 10
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」のはどれ…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊…
  • 5
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が…
  • 6
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 7
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 10
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中