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災害オーストラリア大規模森林火災収まらず NSW州再び非常事態宣言、煙霧シドニー覆う
大規模な森林火災が続いているオーストラリアのNSW州で、ここ2カ月で2度目の非常事態が宣言された。写真左は19日、濃い煙霧に覆われるシドニーのオペラハウス(2019年 ロイター/Stephen Coates)
大規模な森林火災が続いているオーストラリアのニューサウスウェールズ(NSW)州で19日、ここ2カ月で2度目の非常事態が宣言された。高温と強風によって火の勢いが増しており、シドニーは濃い煙霧に覆われて屋外での活動がしづらくなっている。
7日間の非常事態宣言により、消防当局は住民の避難や道路の封鎖などで幅広い権限を与えられる。
同州では100件前後の火災が発生しており、その半分以上は鎮火のめどが立っていない。一部の地域で気温が摂氏45度まで上昇すると予報されるなか、州政府当局は住民に警戒を呼び掛けている。
ベレジクリアン州首相はシドニーで記者団に「今後数日間で最も懸念されるのは、極度の強風と高温で予測が不可能になっていることだ」と語った。
クリスマスが近づき、通常なら海岸のリゾートが観光客でにぎわう季節だが、旅行計画については慎重に再考するよう同首相は警告した。
オーストラリア東部では大規模な森林火災が数週間にわたって続いており、これまでに6人が死亡、680戸以上の住宅が損壊、約120万ヘクタールの低木林の土地が消失している。
モリソン首相はここ数日、緊急事態にもかかわらず休暇を取って海外旅行に行っていたことや、政府が適切な気候変動対策を取っていないことについてソーシャルメディアで激しい非難にさらされている。
NSW州の救急救助当局によると、過去1週間に呼吸困難を訴える患者からの通報が10%増えているという。当局は呼吸器系統に問題がある人々に対し、外出せずに医薬品などを備えておくよう呼び掛けている。
深刻な森林火災に追い打ちをかけているのが異常な高温だ。現在オーストラリアは熱波に見舞われており、17日は国内の全観測地点の最高気温の平均が摂氏40.9度を記録し、観測史上最も暑い1日となった。
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