地球温暖化による気候変動、世界各地で災害誘発 長期的な健康被害も
中国では肺ペスト流行
政治家が気候変動の影響を否定する一方で、温暖化による健康被害への懸念は高まっている。
モザンビークは今年3月にサイクロンで、バハマは9月にハリケーンで壊滅的な被害を受けた。生き残った住民には感染症拡大の脅威がのしかかった。しかし、リスクはさらに拡大している。
科学者によると、気候変動は暴風雨の勢力を巨大化し、その被害を深刻化させるが、それとは違う新たな被害をもたらす経路にもなりうる。気温上昇が人々の病気発症の原因になるのだ。
中国の保健当局は内モンゴル自治区の住民2人の肺ペスト発症が今週、北京の医療機関で確認されたと公表した。国営メディアによると、内モンゴル自治区で長引く干ばつでネズミが爆発的に増えたためで、気候変動で干ばつが深刻化しているという。
医学誌ランセットは今週、気候変動は既に異常気象や大気汚染を通じて人々の健康を悪化させているとの研究結果を掲載した。食料不足や伝染病、洪水、異常高温などのリスクを引き起こすという内容だ。対策を講じなければ1つの世代がまるまる生涯にわたって疾病や体の不調にさらされる恐れがあるという。
調査研究をまとめたニック・ワッツ氏は「子供はとりわけ気候変動の健康リスクにさらされやすい。まだ体や免疫システムが整っておらず、疾病や環境汚染の影響をより強く受ける」と指摘。幼児期に受ける健康への打撃は持続性と広がりを持つため、影響は生涯にわたることになると警告した。


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