最新記事

軍事同盟

米国防長官、韓国にGSOMIA維持を要請 在韓米軍の負担増も要求

2019年11月15日(金)17時10分

エスパー米国防長官(左)は、在韓米軍の駐留経費について、韓国側の負担増額を求めた。代表撮影(2019年 ロイター)

エスパー米国防長官は15日、在韓米軍の駐留経費について、韓国側の負担増額を求めた。

韓国が破棄を決めた日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)については、協定を維持すべきだとの認識を示した。

北朝鮮の核問題については、外交を通じた解決に向けて、米韓共同軍事演習を柔軟に修正する必要があると指摘した。

韓国の鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防相との会談後に会見で述べた。

エスパー長官は会見で、韓国の負担を増やす方向で米軍の駐留経費分担に関する合意を年末までに取りまとめることが極めて重要と表明。韓国は裕福な国なので、在韓米軍のための費用負担を増やすべきだと強調した。

鄭氏は、在韓米軍の駐留経費分担を取り決める協定について、公正で双方にとって合意可能な内容にすべきとの見解で一致したと述べた。

ただ、どの程度の負担が公正なのかを巡って、米韓の見解が一致しているのかは不明。

韓国議員が先週明らかにしたところによると、米政府は在韓米軍の駐留経費について韓国側の負担を最大で今年の5倍以上の年間約50億ドルに引き上げることを求めている。

鄭氏は、GSOMIAの破棄について、エスパー長官と個人的な意見交換をしたと発言。見解の差を縮めるため、GSOMIAが失効する今月23日まで、両政府が現実的な努力をすると述べた。

鄭氏は、エスパー長官との会談で米国による北朝鮮抑止のコミットメントと北朝鮮の非核化に向けた取り組みについて再確認したとも表明した。

*内容を追加しました。

[ソウル 15日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2019トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます



20191119issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

11月19日号(11月12日発売)は「世界を操る政策集団 シンクタンク大研究」特集。政治・経済を動かすブレーンか、「頭でっかちのお飾り」か。シンクタンクの機能と実力を徹底検証し、米主要シンクタンクの人脈・金脈を明かす。地域別・分野別のシンクタンク・ランキングも。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

訂正-米テキサス州のはしか感染20%増、さらに拡大

ワールド

米民主上院議員、トランプ氏に中国との通商関係など見

ワールド

対ウクライナ支援倍増へ、ロシア追加制裁も 欧州同盟

ワールド

ルペン氏に有罪判決、次期大統領選への出馬困難に 仏
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 2
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者が警鐘【最新研究】
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 4
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 5
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 6
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 7
    3500年前の粘土板の「くさび形文字」を解読...「意外…
  • 8
    メーガン妃のパスタ料理が賛否両論...「イタリアのお…
  • 9
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 10
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 1
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 2
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取…
  • 5
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥ…
  • 6
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 7
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 8
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 9
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 10
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中