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中国中国建国70年、習近平は「平和的発展の道堅持」と言いつつICBMなど最新兵器誇示

中国は建国70周年を迎えた。習近平国家主席は記念式典で演説し、平和的発展の道を堅持すると誓う一方、人民解放軍は中国の主権と安全保障を断固として守るとも述べた。写真は習近平国家主席。6月に北京で代表撮影(2019年 ロイター)
中国は1日、建国70周年を迎えた。習近平国家主席は記念式典で演説し、平和的発展の道を堅持すると誓う一方、人民解放軍は中国の主権と安全保障を断固として守るとも述べた。また大規模な軍事パレードが行われ、大陸間弾道ミサイル(ICBM)など、最新兵器が公開された。
中国の建国を祝う10月1日の国慶節は、約4カ月続く香港の反政府デモや米中貿易摩擦などの課題を抱える中国にとって国威発揚のための重要なイベントだ。
天安門広場で執り行われた式典では、グレーの人民服を着た習主席は、胡錦濤前国家主席、江沢民元国家主席とともに登壇。演説で、開放という互恵的戦略を追求すると述べた。
習氏はさらに、人民解放軍は中国の主権と安全保障、開発権益を断固として守るべきで、世界平和を強く追求していくべきだと表明。「どの勢力も、中国の地位を揺るがしたり、中国の人民と国家が前進するのを止めることはできない」と述べた。
また、香港とマカオの持続的な繁栄と安定を維持するとともに、「完全な統一」に向けた努力を続け、中台関係の平和的発展を促進する必要があるとの考えも示した。
習氏は演説の後、軍事パレードを観閲。1万5000人の軍人が参加したパレードでは、核弾頭を搭載し米国に到達可能なICBM「東風41」などが公開された。
軍事パレード終了後は、中国の歴史や功績を称賛するパレードが行われた。
習氏は、汚職の撲滅や中国の国際的地位を高めたとして、国内ではなお支持されている。しかし、香港の抗議デモのほか、チベットや新疆ウイグル自治区の問題など内憂を抱える。
加えて台湾の問題もある。台湾は1日、中国は一党独裁体制を続けてきたと批判し、中国による統一の呼び掛けは軍事力拡大の言い訳でしかないと一蹴した。
首都北京は厳戒態勢が敷かれた。一般市民はパレードに参加することが認められず、天安門広場に続く主要道路には大勢の市民が式典やパレードの様子を見ようと集まった。
*内容を追加しました。


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