印パ核戦争の推定死者1億2500万人、世界中が寒冷期に
A Nuclear War Between India and Pakistan Would Threaten the Entire World.
「現在の核戦争は、標的になった地域だけでなく、世界全体を脅かす」と、ロボックは警告する。
「前回の核爆弾投下から74年間、人為的ミスやパニック、誤解、技術的な欠陥、ハッキングをまぬがれ、核戦争を回避できたのは、運が良かったとしか言いようがない」と、ロボックは本誌に語った。
「兵器があれば、使いたくなるものだ。カシミールをめぐる目下の紛争で、その危険性はエスカレートしている」
よほど重大な挑発行為がない限り、どちらの側も核の先制使用は控えるだろうが、南アジアで小規模の「新冷戦」が始まっているのは確かだ、と研究チームは警告している。
「インドとパキスタンは、不幸にもかつての米ソ冷戦を見習うかのように、抑止力の範囲を大幅に越えて、大量破壊兵器の軍拡レースを繰り広げている」と、論文は指摘する。
インド、パキスタンの核保有数はアメリカ、ロシアに遠くおよばないが(米ロは合計で世界の核保有数、推定1万3900発の93%を保有している)、いずれも核の備蓄をせっせと増やしている。インドは現在130〜140発の核弾頭を持つと見られているが、2025年までには200発に達する見込みだ。
核戦争を防ぐ方法は「ただひとつ」とロボックは断言する。「核廃絶しかない」
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