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イギリス

ブレグジット混乱:両陣営の「正義」の穴と、最も可能性の高いシナリオ

Brexit: A Battle Over Democracy

2019年9月10日(火)11時00分
ジョシュア・キーティング

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労働党のコービン党首は合意なき離脱には断固反対と言うが...... ANDREW YATES-REUTERS

だからといって、合意なき離脱であれ、離脱延期であれ、どの陣営でも自分たちの要求を押し通すために、「こちらのほうが民主的だ」という主張を振りかざすことはできない。それは政策上の好みの問題にすぎないのだから。

どの陣営も明確な確固たる権限を持たず、ブレグジットは前にも後ろにも進まない膠着状態に陥っているが、幸いイギリスの政治システムは、この行き詰まりから抜け出す方法を用意している。新たな総選挙を実施して、各政党が好ましいと考える方針を有権者に示すのだ。

これは今、最も可能性の高いシナリオに見える。確かに大きな動揺をもたらすだろうし、数カ月前に行われていれば、時間を無駄にしないで済んだという批判もあるだろう。それに労働党は、合意なき離脱を排除する法案が可決されなければ、議会解散を支持しないとしている。

だが、タイミングはどうあれ、最終的な離脱前に、総選挙が行われる可能性は高まっているように見える。有権者は予想外の選択をするかもしれないし、議会の膠着状態が続けば、混乱は増すだけかもしれない。

それでも、少なくとも選挙が終わったとき、「その結果が何をもたらすか知らなかった」と言う有権者はいないはずだ。

©2019 The Slate Group

<2019年9月17日号掲載>

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