韓国・8月15日、文在寅大統領の退陣要求集会には、安倍政権批判集会以上が参加か
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<8月15日、ソウル光化門広場で文在寅大統領の退陣を要求する大規模な集会が行われた>
日本統治からの独立記念日である光復節2019年8月15日午後、ソウル光化門広場で文在寅大統領の退陣を要求する大規模な集会が行われた。
韓国のキリスト教総連合会(韓基総)が主催した集会に、複数の保守系団体から合わせて主催者発表5万人、警察推計4万人が参加した。前日には日韓基本条約に基づいて韓国政府が日本から受け取った補償金の支払いを求める訴訟も提起されている。
安倍政権を批判する集会も行われているが
韓国では年間を通じてさまざまなデモや集会が行われている。大規模なデモや集会は光化門広場とソウル駅前で主に開催され、朴槿恵前大統領の罷免を要求する「ろうそく集会」もこの2箇所が主会場となっている。
日本を対象とする大規模なデモや集会は、それほど多くはない。日本人が巻き込まれる恐れがあるのは、毎週水曜日に日本大使館敷地前で行われている「水曜集会」と毎年3月1日の抗日運動記念日、8月15日の光復節前後に各地で発生するデモや集会である。
2019年の光復節は日本政府が韓国をホワイト国から除外する決定を行った直後で、折しもボイコットジャパン運動が広がっている。
光復節に大規模な集会が計画されているという発表を受けた在韓日本大使館は8月9日と8月13日、韓国に居住する日本人に向けて注意を呼びかけるメールを配信、外務省も海外安全情報で、韓国各地で日本関連のデモ・集会等が予定されているという注意喚起を行った。ソウル警察庁の発表は日時と場所、予定規模のみで主催者や目的は公表されない。時期的に反日集会と推定した。
日本大使館前で8月14日に開催された水曜集会には主催者発表で2万人が集まり、15日の夜にも安倍政権を批判する集会も行われた。
文在寅大統領の退陣と米韓同盟の強化を訴える
「8.15文在寅左派独裁政権退陣の日」と銘打った集会には野党の代表や議員、前青瓦台民政首席をはじめ、議員や弁護士、学生団体などが参加し、文在寅大統領の退陣と米韓同盟の強化を訴えた。
また、日本には韓国を統治した見返りに金銭を請求する一方、なぜ北朝鮮に朝鮮戦争の賠償を請求しないのかなど、文在寅政権の北朝鮮政策を批判する声も上がっている。
前日8月14日には、統治時代の徴兵被害者遺族83人が、憲法裁判所に1965年の日韓基本条約に基づいて日本から受け取った補償金を遺族に支給しないのは違憲だという申し立てを行った。
韓国政府は徴兵の死者、行方不明者に2000万ウォン(約174万円)、負傷者には2000万ウォン以下の慰労金を支給したが、条約締結に際して韓国政府が日本に要求したリストに含まれていた被害者への補償金は国民に対して支給されていない。遺族らは、韓国政府が日本から受け取った無償有償5億ドルのなかから補償金を払うことなく、経済協力資金として使ったのは横領に当たると主張する。
日本製品の不買運動には不参加を表明
文在寅大統領の退陣を要求する保守層は、朴槿恵前政権時のいわゆる告げ口外交や李明博元大統領の竹島上陸を支持するなど、保守政権下では反日の旗を振ってきた層でもある。
個々の日本人に対しても謝罪を要求し、領土問題で議論を求めてきたが、現在、韓国で広がっている日本製品の不買運動には不参加を表明する。
日本人に文政権批判への同意を求めるなど、文在寅政権と対立する日本や日本人に歩み寄る姿勢を見せている。韓国の主要メディアは退陣要求デモを報道していない。