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イギリス「イギリスのトランプ」が首相に、アメリカからお悔やみが殺到
'Dear UK' Trends as Americans Sympathize With Election of Boris Johnson
差別発言が多く政治を分断させるところがトランプそっくりのジョンソン Toby Melville/REUTERS
<「この悪夢をともに乗り切ろう」「一緒にカナダへ逃げよう」と、連帯を呼び掛け>
アメリカでは「イギリスのトランプ」として知られるボリス・ジョンソンが7月23日、イギリスの次期首相に選出された。ドナルド・トランプ米大統領はすぐさま、盟友ジョンソンの勝利を祝い、応援するメッセージを送った。「彼は偉大になるだろう!」
だが一般のアメリカ人は、トランプとはまったく違う理由でツイッターに殺到した。イギリス人に向けて、応援と連帯のメッセージを送るため。SNSユーザーのひとりであるダーウィン・レッシュの言葉を借りれば、「この悪夢をともに乗り切る」ためだ。
アメリカ人はツイッターを哀悼の言葉で埋めつくし、#Dear UK"はトレンド入りした。作家のローラ・アン・ギルマンは、「親愛なるイギリスの友人たちへ:私たちからお悔やみを申し上げます。私たちも、あなたがたの深く尽きせぬ恐怖を共有しています」と書いた。
別のユーザーは、「親愛なるイギリスのみなさん、私たちにはわかっています。あなたがたの国の一部の人が、『イギリスのトランプ』の異名をとるボリス・ジョンソンという愚か者を押し付けたんだ、って」と書く。「私たちも、同じ失望を抱いています。私たちはきっと、この状況をともに乗り越えられるでしょう。あの馬鹿どもが私たちの国を破壊してしまわなければの話ですが」
ウィリー・アレンのメッセージはこうだ。「親愛なるイギリスのみなさん、お悔やみ申し上げます。レイシスト(人種差別主義者)とミソジニスト(女嫌い)の指導者を頂く国の集まりにようこそ!」
Dear UK people, accept my condolences and welcome to the club of countries with racist and misogynist leaders! #BorisJohnson pic.twitter.com/LbAJ7aXmey
— Willie Allen (@WonderWilliee) July 23, 2019
<参考記事>次期英首相最有力、ボリス・ジョンソンは国をぶっ壊しかねない問題児
トランプと同じ差別主義者
ジョンソンは、イギリス政治を分断させることが多いお騒がせな政治家だ。EU離脱の是非を問う2016年の国民投票では、保守党の離脱派を率いて大々的なキャンペーンを展開した。EU離脱はすでに二度にわたって延期されているが、ジョンソンはEUとの合意の有無にかかわらず、10月31日までに離脱することを公約に掲げていた。少なくとも口の上では「合意なき離脱」も厭わないとする強硬離脱派だ。
トランプと同じく差別主義者として非難されており、攻撃的な発言でたびたび批判されている。
ある時は、同性愛者の男性たちを、「タンクトップを着た同性愛者」と呼んだ。別のときには、トニー・ブレア元首相を風刺する記事のなかで、英連邦内のアフリカ人たちを、「スイカのような笑顔」を浮かべて「旗を振り回す黒人の子どもたち」と呼んだ。
ジョンソンは、過去にはトランプを批判したこともある。大統領選中のトランプについて、「まともではなく」、高い地位には「ふさわしくない」と述べていた。その後、2016年にジョンソンがイギリス外相に就任して以降、このふたりは絆を深めてきた。
<参考記事>独走ジョンソンは英首相の器なのか
ひとりのアメリカ人は、イギリスの有権者に対して、国から脱出する計画を持ちかけた。「親愛なるイギリスのみなさん、引っ越し用トレーラーをシェアして、一緒にカナダへ引っ越しませんか?」
(翻訳:ガリレオ)
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