米ドル安誘導の予測、通貨切り下げ競争も排除できず
Trump Considers Weakening Dollar Ahead Of 2020 Elections
「政府による為替介入は市場を歪めるとタブー視された時代もあったが、先進国の中央銀行はこのところ、ゼロ金利や量的緩和など非伝統的金融政策を積極活用するようになっており、為替介入にも抵抗が少なくなっている」と、ゴールドマンのアナリストらは分析した。
バンクオブアメリカ・メリルリンチのG10外為ストラテジストであるベン・ランドールは、トランプと財務当局らはこれまで何度か、為替介入の可能性を匂わせる発言をしてきたと指摘する。
「米ドルは長期的な均衡レートに比べて約10%かそれ以上、割高になっている」とランドールは言う。だが彼は、トランプ政権が為替介入によるドル安誘導にまで踏み切るとは考えない。20カ国・地域(G20)首脳会議の参加国の間に、為替の急激な変動がない限り単独での市場介入は行わない、という合意があるからだ。
ランドールは、ドル安誘導のリスクは無視できないとしつつも、トランプは「口先介入」にとどまる可能性の方が高いと予想する。
(翻訳:森美歩)
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