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中南米「ブラジルのトランプ」も醜聞で苦戦中
相次ぐ不祥事がポピュリスト大統領の命取りに? ADRIANO MACHADOーREUTERS
<進まない景気対策や度重なるスキャンダル、人気低迷も自業自得のブラジル大統領>
差別的言動で「ブラジルのトランプ」とも呼ばれる元軍人大統領ボルソナロの支持率が伸び悩んでいる。7月の世論調査では、ボルソナロの政権運営について「悪い」「最悪」と答えた人の合計は33%に上り、4月の30%から上昇。「良い」「最高」の33%と並んだ。
支持率低迷の背景には進まない景気対策と年金制度改革がありそうだ。ボルソナロはエコノミストのパウロ・ゲデスを経済相に起用したが、財源不足が深刻な年金の改革は進展せず、失業率も高いままだ。
1月の発足以来、政権が醜聞続きであることも要因だろう。地元メディアのインターセプトはセルジオ・モロ法務・公安相が判事時代、政界スキャンダルの捜査に不適切に介入した疑惑を報道。当時支持率トップのルラ元大統領はこの事件で収監され大統領選に出馬できず、結果的にボルソナロは当選を助けられた形となった。
大統領の息子フラビオに関しても銀行口座の不審な取引などを当局が捜査している。不祥事続きもトランプ米大統領ばりだ。
<本誌2019年7月23日号掲載>
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