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ブレグジット英メイ首相、6月末までの離脱延期をEUに要請 与野党協議は平行線続く
メイ英首相はトゥスク欧州連合(EU)大統領宛ての書簡で、EU離脱(ブレグジット)合意案のとりまとめに向け、離脱期限を6月30日に延期することを申し入れた。3日撮影(2019年 ロイター/Peter Nicholls)
イ英首相は5日、トゥスク欧州連合(EU)大統領宛ての書簡で、EU離脱(ブレグジット)合意案のとりまとめに向け、離脱期限を6月30日に延期することを申し入れた。
メイ首相の書簡は「英国は、離脱交渉期限を2019年6月30日とすることを提案する」としている。6月30日よりも前に離脱合意が議会の承認を得られれば、延長を打ち切る方針。
「英政府は欧州議会選挙に参加しなくてすむよう、2019年5月23日より前の離脱を目指して議会承認の日程を調整したいと考えている。しかし、それが不可能となった場合も考え、選挙参加の準備を続ける方針」とした。
こうした中、離脱を巡る与野党協議は3日目に入ったが、野党・労働党によると政府側から「実質的な変更や妥協の申し出はなかった」という。同党は声明で「議会の支持が得られ、英国が一丸となる代替案を見いだすために、われわれは首相に対し離脱案の真の変更を求める」と述べた。
これに関連し、労働党で影のEU離脱相を務めるスターマー議員は「党として協議の継続を希望する」と表明。またメイ首相の報道官は政府として真摯な提案をしており、週末も引き続き協議したいとした。
労働党のワトソン副党首は5日、離脱協定案について、関税問題でメイ首相との合意は可能だが、離脱の是非を問う国民投票の再実施が盛り込まれなければ支持しない考えを示した。
EU高官によると、トゥスクEU大統領は、来週10日のEU首脳会議で、メイ英首相に最大1年間の「柔軟な」EU離脱の延期を提案する見通し。メイ首相がこの提案を受け入れれば、英国は5月の欧州議会選挙に参加しなければならなくなる。
EU高官は「唯一の合理的な打開策は、長期間でありながら柔軟な延期となる」とした上で、「離脱合意がまとまり、英議会が承認すれば自動的に終了する1年間の延期を英に提案することが可能」と述べた。
EU側は、メイ首相が離脱延期を申し入れるならば、それ相応の理由を示す必要があると立場。
ルメール仏経済・財務相は、英離脱の1年延期の可能性について記者団から問われ「延期要請の理由が理解できなければ、前向きな回答はできない」と述べた。
仏外交筋は、最大1年の柔軟な離脱構想を「的はずれ」と批判した。
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