ロシア疑惑報告書どこまで公表? トランプと民主党に板挟みの米司法長官
米司法省は数十年来、現職大統領は刑事訴追できないとの立場をとっているが、こうした判断には異論も出ている。
国家情報長官室の法務顧問を務めたロバート・リット氏は「報告書の内容がトランプ氏にダメージを与える内容であればあるほど、バー氏には開示を求める圧力が強まる。一方、内容がトランプ氏の身の潔白を証明するような内容であればあるほど、開示を求めトランプ氏からの圧力が強まるだろう」と述べた。
バー氏は司法省の一般職員の間では受けが良い。職員は元上院議員のセッションズ氏、トランプ氏に近いウィテカー司法長官代行に仕えてきたが、バー氏は状況を理解していると安堵している。バー氏は最近のレセプションにも食べ物や飲み物を差し入れて職員から歓迎を受けた。
クリントン元大統領のスキャンダルの捜査に関わったした法律専門家、マーク・トゥーヘイ氏は「バー氏は法律専門家としてもマネージャーとしても経験を積んでいる。(ジョージ・H・W・ブッシュ元大統領の下で)司法長官を務めてもおり、司法省を大事にしている」と指摘。報告書の開示問題について「トランプ氏に対する忠誠度合を測る試金石にはならない」との見方を示した。
(Sarah N. Lynch記者)
2024年11月26日号(11月19日発売)は「超解説 トランプ2.0」特集。電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること。[PLUS]驚きの閣僚リスト/分野別米投資ガイド
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら