炎上はボヘミアン・ラプソディからダンボまで 韓国の果てしないアンチ旭日旗現象
洋の東西を問わずあらゆる放射線デザインがやり玉に
旭日旗問題は、日本や韓国以外の海外でも頻繁に起こっている。2018年11月スペインで開催された映画祭の公式ポスターについて韓国国内で批判が集中した。紅白の放射線の背景に招き猫が描かれており、韓国映画『Monstrum(物怪)』も招待されていた映画祭だったから、韓国内でも報道されて問題視されたようだ。
ほかにも、2018年4月に初韓国公演を行ったアメリカバンドOneRepublicのリーダー、ライアン・テダーがSNSで自身の旭日旗柄タトゥーをアップしたことが問題となったり、2月にはイギリスの歌手エド・シーランの広報映像が放射線の背景であることから旭日旗を連想させると非難されている。また、歌手エリック・クランプトンの2016年東京公演記念ポスター、イギリスのバンド、ミューズのミュージックビデオ、歌手ビヨンセが着ていた服など、韓国のネットでは旭日旗に似たデザインは常に非難の的となっている。
日韓以外の国ではこの旭日旗問題の認知度が低いためか、多くのアーティストが日本のモチーフとして旭日旗のイメージを使用しているようだ。もともと日本の国旗がシンプルなため、日の丸よりインパクトの強い放射線状の旭日旗を使用することが多いのかもしれない。
だが韓国の反応を見ていると、日本をイメージさせようとしているのではなく、ただデザインとして真ん中から放射線状に徐々に外側へ太くなっている線のデザインに対してもすべて駄目出しするようなところがある。
冒頭の映画『ダンボ』のポスターの件もまったく日本とは関係なく、ただ単にサーカスのテントの模様である。もちろん、偶然にそう見えてしまうことで気分を害す人が韓国にいるのなら、韓国内に「旭日旗禁止法」がたとえ執行されていなくとも、韓国向けのポスターは配慮してデザインを変える必要性を配給会社は考慮するべきだろう。
ただ、それによってデザイナーの知恵の結晶であるオリジナルデザインが見られなくなってしまい、それを残念に思う人がいるかもしれないことも忘れてはならない。また、まったく違う意図でグラフィックデザインとして使われている放射線すべてを排除するのも芸術的な点からやり過ぎな気もする。
ちなみに映画『ダンボ』のポスターだが、今現在韓国内では公式ポスターどころか公開日も3月以外未定のままである。唯一、ダンボの影のシルエットが壁に映っているティーザーポスターだけが宣伝素材という寂しい状況だ。
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