慰安婦合意を捨て去った、韓国「馬耳東風」の論理
冷戦終了以降、過去の戦争や植民地支配などでの非人道的行いについて、国家間では解決済みとされても、個人的な責任追及や賠償などを求める声が高まった。そして、この動きが世界的なトレンドになっている。
日本では異論があるが、国連での場でも、途上国を中心にそうした意見が高まり、決議もされている。11月19日にも、国連の強制的失踪委員会が、日本の慰安婦問題について元慰安婦らへの保障は十分とは言えず、最終的かつ不可逆的に解決したという日本政府の立場に遺憾の意を示したばかりだ。
慰安婦合意の再交渉や破棄はないというのが日本の立場だ。しかし「国際法違反」という日本側の主張が、世界にどこまで通用するか。今後、中国や北朝鮮も歴史問題を取り上げてくるかもしれない。負の連鎖を止める日韓両国の知恵が、今こそ最も必要とされているのだが。
<本誌2018年12月04日号掲載>
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